中国で夏の学生バイトに問題続出、 報酬条件と実態が大違い、悪質な仲介業者も横行

Record China    2023年8月27日(日) 21時0分

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夏休みの中国ではアルバイトにいそしむ学生も多い。中国紙は「バイトに問題続出。報酬条件と実態が大違い」と注意を喚起。ブラックな仲介業者も横行している。写真は南京南駅。 

夏休みの中国ではアルバイトにいそしむ学生も多い。中国紙は「バイトに問題続出。報酬条件と実態が大違い」と注意を喚起。ブラックな仲介業者が横行していることも否定できないといい、弁護士らはトラブルを避けるため、労務契約を結ぶ重要性を指摘している。

AFP通信が紹介した東方新報の記事によると、今年、晴れて大学に入学した中国四川省宜賓市の男子学生は、ネットで夏休みのバイトの募集を見つけた。仕事は郊外の物流センターに住み込み、宅配便の仕分けや発送。時給15元(約300円)で午前2時から翌日の午後1時までの11時間勤務。週5日で給料は週払いの約束だった。1日10元(約200円)の光熱費を払う必要はあるが、宿泊費と食費はタダだった。

これならば一週間で800元(約1万6000円)ぐらいになる。お金を稼げる上、仕事も経験できる。彼は同級生5人と募集に応じた。ところが現実は約束とは全く違った。  

最初の一週間を終えて給料を受け取ったところ、実際に手にした報酬は100元(約2000円)余。当初の計算では800元ほどになるはずだった。10元だったはずの光熱費が保険や食費やらで合わせて200元(約4000円)も天引きされた。実際は何の保険もなかった。

学生は「5日働いたのにタイムカードがカウントされたのは3日分だけでした。そもそも誰もタイムカードを押す必要なんて教えてくれませんでした。勤務時間は11時間ではなく、食事や休憩時間2時間が差し引かれていました」とこぼした。

夏のバイトは小遣いを稼げるだけではなく、新しい出会いや体験も期待できる。本来は楽しい経験であってしかるべきだが、仲介業者を介してバイトを見つけたという別の学生はこんな経験をした

「仲介の人は最初、時給16元(約320円)と言っていました。派遣された工場との契約は時給12元(約240円)でしたが、差額の4元(約80円)は補填(ほてん)してくれると言っていました」と、この学生は説明する。

学生の契約期間は8月10日までだったが、工場の方ではたくさんのバイトは7月30日で仕事が打ち切られてしまった。仲介業者は「契約期間を全うしていない」という理由で約束したはずの補填部分を払ってくれず、その後は連絡が取れなくなってしまった。

東方新報は「最近は動画サイトやインフルエンサーを通じた求人も登場し目を引くが、アクセス数目当てに実際とは違う高待遇をうたったものなども存在する。古今東西を問わず、ウマイ話には注意が必要だ」と学生らに注意を呼び掛けている。(編集/日向)

※記事中の中国をはじめとする海外メディアの報道部分、およびネットユーザーの投稿部分は、各現地メディアあるいは投稿者個人の見解であり、RecordChinaの立場を代表するものではありません。

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