高速鉄道開通から14年、「なぜか壊されなかった家」が鉄道会社を訴える―中国

Record China    2023年8月24日(木) 20時0分

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23日、大風新聞は、遼寧省大連市で自宅からわずか5メートルの場所に高速鉄道を建てられ騒音などに苦しむ女性が訴訟を起こしたことを報じた。

2023年8月23日、中国メディアの大風新聞は、遼寧省大連市で自宅からわずか5メートルの場所に高速鉄道を建てられ騒音などに苦しむ女性が訴訟を起こしたことを報じた。

記事によると、遼寧省大連市在住の70代の女性・張(ジャン)さんがハルビン―大連高速鉄道の工事と開通で家屋と生活に支障が出て大きな苦痛を受けたと語っている。張さんによると、1987年ごろに同市に80平方メートルの家を建てて家族数人で暮らしていた。2009年6月に開通した同高速鉄道の建設が始まると、沿線の多くの家屋が取り壊され、線路からわずか5メートルの場所にある張さんの家も当局から取り壊しの上、移住する措置の対象となることが通告されていたが、その後、当局からなぜか取り壊しの対象には含まれない旨の連絡があり、開通して10年以上がたつ現在も目の前を高速鉄道列車が通り抜ける家で生活を続けているという。

張さんは「高速鉄道の建設が始まった07年当時、騒音で家族は夜もよく眠れず、日常の仕事や生活に大きな影響があった。鉄道や環境保護当局、地方政府に何度も訴えたが、解決には至らなかった。高速鉄道開通後は列車が通過するたびに騒音が耳をつんざき、長年の振動と騒音で壁に亀裂が入り、タイルが剥がれ落ちた」と語っている。

また、22年には関係部門が張さんの家を訪れ、口頭で取り壊し計画を提案したものの、その後立ち消えになった。今年3月に張さん一家はついに同市金州区法院に鉄道会社を相手取って損害賠償と適切な措置を求める訴訟を起こした。今月8日に審理が行われたものの、鉄道会社は「取り壊しと移転は自分たちとは無関係」との主張を繰り返したため、裁判所が張さんらに対し現地政府を第2の被告として追加し、2回目の審理を待つよう提案したとのこと。

張さんは「2回目の審理では、裁判所が公平で公正な裁判で満足のいく結果を出してくれることを期待する」と語っているという。(翻訳・編集/川尻

※記事中の中国をはじめとする海外メディアの報道部分、およびネットユーザーの投稿部分は、各現地メディアあるいは投稿者個人の見解であり、RecordChinaの立場を代表するものではありません。

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