2023年8月22日、韓国・ヘラルド経済は「韓国政府が来年度の研究開発（R&D）費を10％以上削減する。史上初の削減で、懸念は結局、現実のものとなった」と伝えた。

記事によると、韓国の科学技術情報通信部は22日、政府のR&D制度革新案と来年度の国家研究開発事業予算配分・調整結果を発表した。主要な研究開発事業予算は前年比13．9％減の21兆5000億ウォン（約2兆3417億円）となった。今年度予算は前年比1．7％増の24兆7000億ウォンだったが、6月に尹錫悦（ユン・ソンニョル）大統領が「R&Dを原点から見直す必要がある」と指摘したことによる措置とみられている。科学技術情報通信部は「108の事業を統廃合するなどし、3兆4000億ウォン規模の構造調整を実施した」と説明している。

最大30％の研究費削減が予想されていた政府出捐研究機関の来年度主要事業費は、前年比約10．8％減の2兆1000億ウォンとなった。今年度の2兆4000億ウォンを下回る。

記事は「少ないR&D予算に苦しむ研究者たちは大きなショックを受けており、現場は『10％も削られては、新たな研究事業など夢見ることすらできない』とパニック状態だ」と伝えている。

この記事に、韓国のネットユーザーからは「どうかお願いだから人材育成に力を入れてくれ」「未来のために科学技術への投資は必要だ。今だけを見て未来に投資しなかったら、この国に未来はない」「国防、科学の予算は削ってはいけないだろ」などの声が上がっている。

また、「ついにこの政権の限界が見えてきたな」「ジャンボリーだか何だかに費やす金があったら科学研究に投資すべきだ」「愚かな大統領」など、政権批判のコメントも殺到している。（翻訳・編集/麻江）