台湾、防衛予算に過去最高の190億ドルを計上―独メディア

Record China    2023年8月23日(水) 16時0分

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22日、ドイチェ・ヴェレの中国語版サイトは、台湾総統府が2024年度の防衛予算を過去最高の約190億ドルとする案を発表したことを受けて、分析する記事を公開した。写真は台湾国防部のツイッターより

2023年8月22日、独国際放送局ドイチェ・ヴェレの中国語版サイトは、台湾の蔡英文総統が21日に24年度の防衛予算を、国内総生産(GDP)の2.5%に当たる約190億ドル(約2兆7653億円)とする案を発表したことを受けて、台湾の防衛政策への影響を分析する記事を公開した。

記事は初めに、21日に公表された台湾の防衛予算案について、「台湾総統府は24年度の予算案を公開した。その中で最も注視されている防衛費について、過去最高の6068億台湾ドル(約2兆7653億円)とする案を発表した。これはGDPの2.5%に相当する金額だ」「蔡英文総統は、台湾は引き続き自衛能力を強化して自衛の決意を示し、域内の安全と利益を確保し、より多くの国際支援を求めなければならないと述べた」「蔡氏は、陸軍の装甲車683台やM1エイブラムス戦車の調達、海軍や海巡署(日本の海上保安庁に相当)の艦艇の国産化推進と来月に進水式を控えた国産潜水艦試作艦などの新造艦艇、空軍の高等練習機T-5(勇鷹)16機のロールアウトや主力戦闘機F16の改良を例に、ここ数年の国防改革の成果を強調した」「防衛予算には特別予算が含まれるほか、7年連続で累計63%増となり、GDPに占める割合は2.0%から2.5%へと拡大した」と紹介した。

次に記事は「台湾の軍事予算の増加は、実際の台湾の防衛に役立っているのか?」として、2人の専門家の見解を紹介した。1人目の台湾立法院の国防委員会所属の立法委員、劉世芳(リウ・シーファン)氏は「来年度の国防予算は維持費と人件費が含まれている。中国空軍や海軍の領空侵犯、領海侵犯の回数が増えれば、関連予算も増やすことになる。国防部は来年度の国防予算をさらに10%上乗せして、もう少し心の余裕を持ちたいと思っているだろう」と論じた。

2人目の台湾の国防安全研究院の舒孝煌(シュー・シャオホアン)氏は、中国メディアのインタビューに対し、「インフレを考えると24年度の防衛予算の増幅度は、外部から思われるほど多くはない」「(少子化によるマンパワー不足の問題について)台湾の軍部は現有の編成や装備について、ハイテクと自動化によるマンパワー問題の軽減を図るよう、考え方を大幅に調整しなければならない」と論じた。

記事は最後に台湾立法院のレポートを引用し、台湾の国防費について「22年10月の台湾国防部23年度予算検討レポートによると、台湾軍は米軍からの武器購入案件の行方が明確になっておらず、予算と決算の金額差が大きい」「軍事研究の部分において、今年4月のレポートによると、兵器の研究開発を担う中山科学研究院(中科院)の財務評価で、目標値に達していない項目が多数存在し、改善を図るよう求められている」「中科院は19~22年度の研究開発費の執行効率が極めて低いが、23年度予算ではこの数値が大きく上がっており、レポートでは中科院は以前の年度の決算と実際に必要な予算項目に従うべきだと指摘されている」と紹介した。(翻訳・編集/原邦之

※記事中の中国をはじめとする海外メディアの報道部分、およびネットユーザーの投稿部分は、各現地メディアあるいは投稿者個人の見解であり、RecordChinaの立場を代表するものではありません。

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