台北市の蒋万安市長が大陸を訪問へ、中国軍が軍事演習開始も予定変更せず

Record China    2023年8月20日(日) 10時40分

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台北市の蒋万安市長が上海を訪問する。中国軍が台湾周辺での軍事演習を予告していたが「だからこそ意思疎通が必要」と説明した。写真は蒋市長のフェイスブック投稿より。

台北市の蒋万安市長が29日から31日まで上海を訪問する。台北上海城市論壇(双城フォーラム、両都市フォーラム)に出席するため。18日午前に明らかにした。同時点で中国軍が台湾周辺で軍事演習を実施すると予告していたが、上海訪問を変更しなかった。

双城フォーラムは2010年から毎年1回実施されてきた。第1回は台北市内で、第2回は上海市内でと、開催場所は輪番制だ。台湾側からは10年の第1回から14年の第5回までは国民党所属の郝竜斌市長が、15年の第6回から22年の第13回までは、当初は無所属で後に台湾民衆党を結成した柯文哲市長が出席した。

蒋市長は18日の時点で取材に対して、双城フォーラムに参加すると述べ、「慣例に従い、上海市政府の代表と会う。同時に、必ずや対等、尊厳、善意、互恵の原則を堅持し、都市としての交流を行う」と説明した。

蒋市長は中国国民党の指導者だった蒋介石主席の曽孫で、蒋介石主席の息子でやはり同党党首だった蒋経国主席の孫だ。所属はやはり国民党だ。台湾政界で対立する民進党所属の台北市議会議員からは、大陸側が台湾周辺での軍事演習を予告している状況で大陸を訪問することを疑問視する声も出た。蒋市長は「大きな環境が困難である状況にあって双城フォーラムは非常に重要な交流の場になるはずだ」「(台湾海峡)両岸の情勢が緊迫すればするほど、意思疎通と交流が必要にだ。双城フォーラムはまさにそのような役割を果たすプラットフォームだ」と述べた。

蒋市長はさらに「台湾の民衆は皆、軍事力行使の凶事や戦乱の危機を望んでいない。皆が平和と繁栄を望んでいる。これは私の確固たる立場であり、台湾の民衆の心の声でもある」と強調した。

今年の双城フォーラムのテーマは「新トレンド、新発展」で、台北市政府情報局は「技術のオープンソース、都市の共益」、上海市経済と情報化委員会は「スマートシティー、デジタル経済」をテーマに、それぞれ基調講演を行う。また「低炭素の永続」「スマート医療」「デジタル経済」の3つのテーマを巡って、台湾と上海の産官学界の代表が議論を行う。

なお中国軍は19日になり、台湾周辺で海軍と従軍が合同軍事演習を開始したと発表し、「外部勢力と結託した台湾の独立勢力に対する深刻な警告だ」と表明した。中国軍の演習は、台湾の頼清徳副総統が南米のパラグアイ訪問する際に米国に立ち寄ったことに対して強い反発を示すためとされる。パラグアイは台湾(中華民国)との外交関係を維持する世界13カ国の中の1国。(翻訳・編集/如月隼人

※記事中の中国をはじめとする海外メディアの報道部分、およびネットユーザーの投稿部分は、各現地メディアあるいは投稿者個人の見解であり、RecordChinaの立場を代表するものではありません。

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