人民網日本語版 2023年8月16日(水) 14時30分
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近年爆発的な成長を遂げた中国の新エネルギー車市場では、新エネルギーバッテリーの「廃棄ピーク」を迎えつつある。
近年爆発的な成長を遂げた中国の新エネルギー車市場では、新エネルギーバッテリーの「廃棄ピーク」を迎えつつある。バッテリーに複数種類の重金属が含まれることから、処理が不適切だと環境に害を及ぼしてしまう。新エネルギー車産業が力強く発展する一方で、廃棄バッテリーはどこへ向かうのだろうか。中央テレビニュースが伝えた。
広東省のあるバッテリー回収処理場では、新エネルギー車から取り外された廃棄バッテリーで施設全体がすし詰め状態になっていた。この企業は今年、急増する廃棄バッテリーを処理するために、江門市と江蘇省に2軒の工場を新設し、新たに計10本の生産ラインを建設した。廃棄バッテリーは工場に入ると、選別、破砕、製錬などのプロセスを経て、ニッケル、コバルト、マンガンなどの有価金属が取り出され、再び販売される。
新エネルギー車国家標準によると、動力電池の充電能力(健康度)が80%になると廃棄対象となる。バッテリー容量の減少は航続距離を短くし、オーナーの使用に影響を及ぼす。しかし廃棄バッテリーはエネルギー貯蔵や電動自転車などのバッテリーの性能への要求が低いシーンで使用でき、多段階利用を実現できる。
傑成新エネルギー集団の責任者、鄭偉鵬(ジョン・ウェイポン)氏は「大きなバッテリーパックを回収した後に分解・検査し、まだ使用できるセルがあれば再び組み立てる。検査により一部をエネルギー貯蔵に使用し、一部を低速車のバッテリーにすることがある」と述べた。
多段階利用により動力電池の使用寿命を延長できるが、回収企業にとっては容易ではない。これは主に廃棄バッテリーの損耗の程度を調べるコストが高いためだ。しかし、ある新技術が業界に変革をもたらしている。
バッテリー運営企業の責任者、廖志成(リアオ・ジーチョン)氏が手に持っている半導体は、バッテリーの健康管理人のようなものだ。常にバッテリーの使用を記録するだけでなく、同時にデータをリアルタイムでブロックチェーンプラットフォームにアップし、改ざんできなくしている。こうすることで回収側は一つずつ分解することなく、バッテリーのすべての健康データを把握できる。健康度の高いバッテリーパックは回収時に以前の3倍で売れる。
鄭氏は、「ブロックチェーン技術のエンパワーメントがあれば、実際にはこのバッテリーパックを開ける必要がなく、さらには目の前にある必要もない。コードさえ分かれば、その品質と標準を把握できる。これらのバッテリーパックの中身にほぼ問題がなく、容量が80%以上残っていれば、多段階利用に回す」と述べた。
中国は現在すでに世界最大の新エネルギー設備ブロックチェーンプラットフォームを完成させており、チェーンにアップされた新エネルギー設備は800万台を超えている。街灯や玩具など、バッテリー容量に対する要求が低い使用シーンで循環利用されるようになるにつれ、新エネルギーバッテリーの循環利用における用途がさらに広がっている。(提供/人民網日本語版・編集/YF)
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