夏に外出する時、携帯アプリで「日陰ルート」を検索する。車で移動すると、ナビアプリが青信号までの時間を秒刻みでカウントダウンする。混雑した区間に入ると、シェア自転車システムが駐輪位置を推薦してくれる…。情報技術と交通業界が深く融合し、新製品と新モデルが続々登場し、人々の移動体験を最適化している。人民日報が伝えた。

この夏、携帯ナビアプリを使うと、システムが周辺の木陰やビル陰などの区間をリアルタイムで表示してくれる上、目的地に基づき日陰ルートを自動で設定できる。

「リモートセンシング技術により、道路周辺の樹木の密度をスマートに識別し、具体的な位置などの要素を総合すれば、同区間の動的な日陰状況を導き出せる」。高徳地図の関係責任者は、「ビル陰区間の判断はより複雑で、ビルの形や日差しの角度などに関わる。そのためにチームは動的日陰追跡アルゴリズムを特別に開発した」と説明した。

「どこの駐輪場に何台の自転車を投入するか。以前はオフラインのチームが現場で決定しており、効率が低かった」。美団自転車技術部責任者の黄斌強（ホアン・ビンチアン）氏は、「朝晩のピーク時の地下鉄出口などの場所では、シェア自転車が過剰になるか不足しがちだ。ディープラーニングモデルの応用により、ユーザーの需要を予測し、自転車をスマートに管理することにより、ユーザーの利便性を高めた上、道路交通もより秩序正しくなっている」と説明した。

都市の交通管理において、信号機の調節・制御は有力な足がかりとなる。北京市亦荘は332カ所のスマート交差点を建設・改造した。車両状況の分析・判断により、信号機を適時調節できる。「かつては車が信号を見ていたのが現在は信号が車を見ているのに変わった。渋滞対策の効果が顕著だ」。百度智行科技の聶育仁（ニエ・ユーレン）総経理は、「関連エリア内における車の列の長さが30．3％短くなり、青信号による無駄な時間が18．33％短縮された」と説明した。

湖北襄陽ハイテク産業開発区のスマートコネクテッドカーテスト道路では、自動運転マイクロバスが定時に乗客を乗り継ぎさせた。近くでは自動運転清掃車が自動清掃作業を行っていた。中国市政工程中南設計研究総院のプロジェクト責任者によると、現地の自動運転運営サービスはすでに140以上の車載ネットワーク応用シーンに及んでおり、234カ所の交差点、双方向の距離510km、150平方kmをカバーする大規模都市レベル車載ネットワーク応用環境となっている。

交通輸送の質の高い発展の重要な方向性としてのスマート交通は、明るい発展の見通しを持つ。中国交通運輸部科学技術司の関係責任者は、「将来のスマート交通は次の3つの特徴を示す。（1）輸送機関のスマート化と自動化が実現され、人的要因による事故率が大幅に低下する。（2）インフラの弾力性と強靭性が高まり、全天候の安全かつ信頼性の高い移動が可能になる。（3）交通管理がより効率的になり、システムネットワーク許容能力が倍増する」と述べた。（提供/人民網日本語版・編集/YF）