英国のポール・スカリー技術相はこのほど、フィナンシャル・タイムズのインタビューで、「英国は数十億ドルの国費を背景とした先進的なチップ製造施設の建設を目指してアジア、欧州、米国で行われている競争には参加せず、ニッチな製造と設計に注力する必要がある」とし、「われわれは南ウェールズで台湾を再現するつもりはない」と語った。中国メディアの芯智訊が5日付で報じた。

スカリー氏は「われわれの立場を活用するには、高度なパッケージングと設計が重要だ」とし、英国は製造で競争するのではなく、世界のチップサプライチェーンの「不可欠な部分」になるべきだと主張。「われわれは南ウェールズに台湾を再現するつもりはない。そんなことは起こらない」と語った。

記事は「中国本土と台湾の半導体生産量は世界の半導体供給の60％以上を占める」「米国、欧州連合（EU）、日本は地元の半導体サプライチェーン構築に向けた大規模な半導体投資補助金計画を発表している」とし、「それに対し、英国も今年5月中旬に国家半導体戦略を発表したが、投資額が10億ポンド（約1813億円）にとどまったため、同国の産業界から野心がないと非難された」と伝えた。（翻訳・編集/柳川）