コロナ対策大変更して入国条件を大幅緩和も外国人は戻ってこず、1-6月期―中国

Record China    2023年8月7日(月) 23時0分

拡大

中国は1-6月に、入国する外国人数が新型コロナウイルス感染症の発生前にはるかに及ばない状況だった。8月3日に復活した「空港ビザ」について政府関係者は、中国内外の経済交流を活性化させると説明した。

中国は今年上半期(2023年1-6月)、入国する外国人数が新型コロナウイルス感染症の発生前にはるかに及ばない状況だった。出入国や在中外国人関連も所管する中国政府・公安部(中国警察)は3日、ビジネス目的で中国を訪れる人を対象に、中国到着時にビザを発給する、いわゆる「空港ビザ」を復活させると発表した。

中国は3月、外国人に対する各種ビザの審査と発給を再開すると発表した。しかし上海統計局によれば、今年1-6月に上海で入国したか、他の通関地で入国した後に上海を訪れた外国人および香港・マカオ・台湾人は19年同期の3分の1にも満たない124万15000人だった。うち外国人は4分の1に満たない75万6200人だった。6月単月でも、上海を訪れた外国人は2019年の4割に満たなかった。この人数には旅行、帰省、友人訪問のほか、経済活動が目的だったり会議参加や視察が目的で訪中した外国人も含まれる。

中国政府・文化と観光部は現在のところ、第1四半期(1-3月)における旅行会社関係の統計しか発表していないが、19年第1四半期に中国の旅行会社が受け入れた外国人旅行者は延べ368万5100人だったが、今年同期は5万2000人にとどまった。

ウォール・ストリート・ジャーナルは、米中間の航空便は依然として数が少なく、運賃が高止まりしていると指摘した。ロシアウクライナ侵攻を実行してから、米国を含む多くの国の航空会社がロシア上空を通過する飛行ルートの使用を中止したことで飛行距離が長くなったことも、燃料コストの上昇につながった。なお、中国の航空会社は今もロシア空域を飛行している。

また、米国国務省が6月30日付で、中国当局が(米国人に対して)渡航関連を含めて自国の法律を恣意に執行したり拘束するリスクがあるとして、米国国民に中国への旅行を再考するよう勧告したことも、中国を訪れる外国人数に影響している可能性がある。

ウォール・ストリート・ジャーナルは、中国を訪れる外国人観光客やビジネス関係者は、中国の状況を直接に見聞きし、中国人と交流する機会を持つことで、地政学上の緊張を緩和する重要な要因だが、現在は外国人が中国を訪れることが減っていると指摘した。ウォール・ストリート・ジャーナルはさらに、中国を訪れる外国人観光客が少ないことは、外資の対中投資の減少に結びつく可能性があると指摘した。

中国公安部は8月4日で、26項目に及ぶ一般人向け利便措置を発表した。その中には外国籍のビジネス関係者の中国入国に関する規則も含まれていた。同発表によると商談、貿易関連交流、施設の設置や修理、展示会などへの出展や参加、投資や創業などのために中国を訪れる外国人は中国国外で中国への入国ビザの申請が間に合わない場合、中国側企業の招待状と証明書類があれば、中国入国時の通関地でビザの申請を行って入国することができる。

中国国家移民管理局外国人管理司の賈同斌副司長は、ビジネス絡みで中国を訪れる外国人に対するいわゆる「空港ビザ」の発給について「ビジネス関係者の越境往来をさらに促進し、外国籍の幹部やバイヤーなどが円滑かつ効率的に中国を訪れて貿易についての協力や視察や商談などのビジネス活動を展開するのに役立つ。中国国内の企業がチャンスをとらえて受注し、国際市場を開拓して、新たな産業革命の中で機先を制し、国際的な人の流れをより良く保障し、産業チェーンやサプライチェーンの安全と安定を維持することに役立つ」と説明した。(翻訳・編集/如月隼人

※記事中の中国をはじめとする海外メディアの報道部分、およびネットユーザーの投稿部分は、各現地メディアあるいは投稿者個人の見解であり、RecordChinaの立場を代表するものではありません。

この記事のコメントを見る

ピックアップ



   

we`re

RecordChina

お問い合わせ

Record China・記事へのご意見・お問い合わせはこちら

お問い合わせ

業務提携

Record Chinaへの業務提携に関するお問い合わせはこちら

業務提携