マレーグマ「人の着ぐるみ」疑惑が欧米にも飛び火、飼育する杭州動物園で異変

Record China    2023年8月6日(日) 23時0分

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杭州動物園で飼育されるマレーグマについて「着ぐるみ疑惑」が欧米にも飛び火した。動物園やその他の専門家は「本物のクマ」との説明を繰り返している。杭州動物園では「ある異変」が発生したという。

浙江省杭州市にある杭州動物園で飼育されるマレーグマの動きが人にあまりにもよく似ているとして発生した、「着ぐるみ疑惑」が欧米にも飛び火した。動物園やその他の専門家は「正真正銘のクマ」との説明を繰り返しているが、騒動は収まっていない。杭州動物園では「ある異変」が発生したという。

ネット投稿された動画に寄せられた「着ぐるみ説」の主張は「立ち上がって手(前足)を振る様子がどう見ても人」「起立したクマの腰当たりにしわが生じている。着ぐるみの布だ」などだ。

動物園は公式アカウントや関係者などを通じて、飼育しているマレーグマは本物のクマであり、人間が演じているわけではないと繰り返し説明した。また、動物園の江志副園長は中国メディアの取材に応じた際に、「クマ科の動物はみな立つ能力を持っている。特に野生のクマは、遊んだりけんかをしたりするときは必ず立ち上がる」と説明した。マレーグマは立つことが多く、その際には臀部の皮膚がたるんでシワができるため、人の着ぐるみのように見えるという。江園長は「マレーグマは一般的に温和な性格で、立ち上がるのは観光客と交流しようとする行為かもしれない」とも説明した。

英国の「デイリーメール」、米国のNBCやCNNなど多くの欧米メディアが同件を報じたところ、海外のネットユーザーが次々に「人が演じているのではないか」とする投稿を寄せた。立ち上がった際の腰部分のしわについて「体に合わない小熊の衣装を着ている」と断定する投稿もある。一部メディアが投稿した記事では「いいね!」などの反応が数十万件に達した。


海外メディアも同件について専門家を取材している。NBCの取材に対してマレーシアの野生動物学者は「私はこの生き物を25年間研究している。マレーグマは人のように立つ。母グマは子グマを抱きながら、立って歩くこともできる」と述べた。デイリー・メールが取材した専門家は、「着ぐるみの証拠」とされた腰部分のしわについて「実際には捕食者から身を守るために役立つもの」と説明した。背後から襲われた場合に、体の後ろ側の皮膚がたるんでいるので、襲った側はマレーグマの体を固定しづらい。そのため、マレーグマは振り向きざまに反撃しやすくなるという。

杭州動物園によると、マレーグマの「着ぐるみ疑惑」が発生して以来、来園者が3割程度増加した。来園者の多くはマレーグマを見ることが目的だ。「着ぐるみ疑惑」に火をつけた動画はマレーグマが人のように見える状況だけを示したようで、クマが座ったり仲間とやり取りする様子までを紹介した動画ではクマとしての特徴がより際立っている。また杭州動物園に来園してマレーグマを実際に観察した人も取材に対して「クマを見るためにわざわざ来ました。あれは絶対に本物のクマです」と述べている。

中国の動物園に関連しては、来園者が飼育されている動物に対して「不適切な行為」をしたと報道されることが時おりある。杭州動物園は、飼育員がマレーグマに牛乳やナツメなど豊富な餌を与えているとして、来園の際には勝手に餌を与えたりしないよう呼びかけた。(翻訳・編集/如月隼人

※記事中の中国をはじめとする海外メディアの報道部分、およびネットユーザーの投稿部分は、各現地メディアあるいは投稿者個人の見解であり、RecordChinaの立場を代表するものではありません。

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