25日に行われたボクシングのスーパーバンタム級の世界タイトルマッチで、井上尚弥が米国のスティーブン・フルトンにTKOで勝利して4階級制覇を成し遂げたことに、中国のボクシングファンも反応を示している。

井上は昨年スーパーバンタム級に転向してから初となる試合、相手はWBCとWBOのチャンピオンのフルトン。序盤から優位に試合を進めた井上は第8ラウンド、ボディーへのジャブから顔面へのストレートをヒットさせ、フルトンがぐらついたところに左フックを浴びせてダウンを奪う。立ち上がったフルトンをコーナーに追い詰めラッシュを仕掛けると、レフリーが試合をストップした。

30歳の井上はライトフライ級、スーパーフライ級、バンタム級で世界チャンピオンになっており、日本人では井岡一翔さん以来の4階級制覇を達成した。

中国のスポーツブロガー・越之氏は中国版ツイッター・微博（ウェイボー）で「日本の挑戦者・井上尚弥が米国のチャンピオン・フルトンを8回1分14秒TKOで破り、また新しい階級の4団体統一（一つ下のバンタム級では昨年に4団体統一を達成）に踏み出した」と投稿。「彼はこの試合、基本的にずっと優勢で特に打撃の強さが光った。フルトンは7回にボディーを受けた後は右手を上げられず、肘でボディーを守っていた」と分析し、試合後にWBAとIBFの王者であるフィリピンのマーロン・タパレスが井上との対戦に前向きな姿勢を示したことを紹介した。

中国のボクシングファンからは「強すぎる」「完全にモンスター」「井上はテクニックもスピードもすごすぎる。両者は全く同じレベルに無かった。パウンドフォーパウンド（PFP。全階級で体重差がなかった場合誰が最強かを示す指標）1位に疑いの余地なし」「なんか、井上は誰とやっても圧倒するよね。ドネアを除いて」「左ジャブが速くて深くて正確。ボディーと顔面の打ち分け。完全に距離とリズムをコントロールしていた」「（中国でボクシングはほかのスポーツほど注目度が高くないことから）もし井上が中国人だったらこの影響力は計り知れないだろうな」といったコメントが寄せられている。（翻訳・編集/北田）

▼WBC・WBO世界スーパーバンタム級タイトルマッチ
スティーブン・フルトン vs. 井上尚弥
8ラウンド1分14秒、井上尚弥TKO勝ち。4階級制覇。#FultonInoue #boxing #スティーブン・フルトン #井上尚弥pic.twitter.com/ye7ew2aEhT

— MMA_IRONMAN (@captude71) July 25, 2023