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中国で女性の社会進出は進む中、農村部ではスマートフォンを使ってSNSで産地直送の商品情報を拡散し、収入を増やす女性たちが増えている。
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中国で女性の権利と言えば、「天の半分を支える人(半辺天)」という故毛沢東主席の言葉が有名だ。中国では共働きが一般的であり、仕事という意味で女性の社会進出は進む中、中国紙は農村部でスマートフォンを使ってSNSで産地直送の商品情報を拡散して収入を増やす女性たちが増えている、と伝えた。
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AFP通信が紹介した東方新報の記事よると、中国内陸部の湖南省江永県祖石江鎮は墨絵画に描かれるような典型的な中国の農村だ。この農村で生まれ育った30代の女性、宋春姣さんは中国の少数民族ヤオ族の民族衣装を着て、ほぼ毎日、スマホの前に立つ。背景にはミカン畑が広がっている。
「このミカンには、つや出しワックスを使っていません。樹に実っている状態で自然に熟した自然のミカンです。皮は薄く、果肉は柔らかく、ミカンそのものの味がしますよ」。宋さんは手塩にかけて育てたミカンをスマホの向こうにいる客たちに売っているのだ。
新型コロナウイルスの感染拡大が広がった2020年以降、中国では産地直送で農産品を即売するライブ配信と販売活動を融合させた「ライブコマース」が急速に広がった。スーパーマーケットが閉鎖された後の巣ごもり需要に加えて、食の安全への関心が高まり、スマホ越しとはいえ、生産者の顔が見える食材への需要の波が押し寄せた。
それまで内職でわずかな現金を稼ぐだけだった宋さんの転機は、江永県が募集したEコマース講座の案内を見たことだった。スマホを使ってSNSなどで商品情報を拡散し、顧客からの問い合わせに返信したり、注文を確認して商品を発送したりする一連の作業を真剣に学んだのだ。
最初は中国版ツイッター「微信」のグループチャットで友人向けに販売していたが、評判は良く、すぐにショート動画投稿サイト「抖音」などでも販売するようになった。現在、宋さんは300万人のフォロワーを抱えるまでになり、村の特産品であるザボンやグレープフルーツなど約1000トンが売れている。
中国では宋さんのようなライバーの男女比は圧倒的に女性が多い。宋さんも村のライブコマースの責任者になり、月収5000元(約10万円)を超えるようになった。
こうしたデジタルを活用した農村の女性活躍は全国的に注目され、中国の社会団体である中国女性発展基金会とショート動画投稿サイト「快手」が協力して、農村に暮らす女性にライブ配信や動画編集の技術を教える講座を設けた。昨年は山西省内4か所で女性向け電子商取引研修を実施し、1000人以上が参加したという。(編集/日向)
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