かつて欧州に押し寄せた中国人観光客はどこへ行ったのか?―米メディア

Record China    2023年7月20日(木) 5時0分

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中国の高級品市場に詳しい米国のサイト、ジンデイリーはこのほど、「かつて欧州に押し寄せた中国人観光客はどこへ行ったのか」とする記事を掲載した。写真はフランス。

環球時報(電子版)によると、中国の高級品市場に詳しい米国のサイト、ジンデイリーはこのほど、「かつて欧州に押し寄せた中国人観光客はどこへ行ったのか」とする記事を掲載した。

記事によると、新型コロナ禍後の中国の待望のリオープン(経済再開)は、「かつて欧州に押し寄せた中国人観光客はどこへ行ったのか」という疑問を引き起こした。中国人は慎重に旅行するようになったことがデータから明らかになっているが、欧州の目的地全体では徐々に回復の兆しが見られる。

ある旅行コンサルティング会社の欧州・中東業務責任者によると、「年初、特に旧正月の頃に、友人や家族への訪問などを主とする最初の回復が見られたが成長は続かなかった。しかしそれは予想外ではない。回復プロセスは緩やかなものになると予想されていた」という。

ドイツの中国アウトバウンド観光研究所の所長、ボルフガング・アルト氏によると、航空券の希少性と価格高騰、そしてビザ申請手続きの長時間化が、中国人による欧州旅行の回復に対する大きな障害となっている。欧州政府によるビザ手続きの遅さが潜在的な中国人旅行者の不満につながっており、政府と民間の観光・ホテル業界との間の利益の溝が拡大している。

客足の減少にもかかわらず、欧州を訪れるの中国人観光客はより大きな支出パターンを示している。UBS銀行が引用したVAT(付加価値税)還付サービス業者プラネットのデータによると、3月の平均取引額は2019年の水準を28%上回った。この消費者行動の変化は、中国人観光客がより消費意欲を高め、価格にあまり敏感になっていないことを示唆している。

もう一つの目立った傾向は、中国人の個人旅行者の増加だ。彼らは、現地で生活している中国人や学生、友人や家族とのつながりを通じて欧州を旅する。中国を拠点とするデジタルマーケティング会社、ドラゴン・トレイル・インターナショナルのマーケティングおよびコミュニケーション担当ディレクター、シエナ・パルリス・クック氏によると、学生人口と結び付いたこのVFR(友人・親族訪問を目的とした旅行)市場は間違いなく今後も重要で、「新型コロナ禍以前から、経験豊富な中国人旅行者の間で、中南米の遠く離れた国や欧州のあまり知られていない小都市といったニッチな目的地を訪れる傾向が高まっていた。この傾向は今後も続く可能性が高く、そのような目的地には継続的なチャンスが存在する。たとえそうでも、欧州の象徴的な目的地や観光スポットは引き続き人気が高い」という。

オーストリア政府観光局のアジア太平洋地域市場責任者、エマヌエル・レーナー・テリック氏によると、同国では団体旅行が依然として制限されている中、中国からのFIT(海外個人旅行)の数が増えている。6月末時点で北京にある同国の大使館が受理したビザ申請件数はコロナ禍前の水準に達していて、観光業の回復が期待できるという。(翻訳・編集/柳川)

※記事中の中国をはじめとする海外メディアの報道部分、およびネットユーザーの投稿部分は、各現地メディアあるいは投稿者個人の見解であり、RecordChinaの立場を代表するものではありません。

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