世界人工知能（AI）大会2023が6日から8日まで上海市で開催された。参加者は1400人以上に達し、出展した企業は400社を超え、展示面積は5万平方メートル余りあり、テーマフォーラムは計133回行われ、会場での参加者は延べ17万7000人を突破し、いずれも過去最高を更新した。川上・川下企業210社のマッチングが行われ、意向が表明された調達金額は110億元（約2200億円）、調印された重要産業プロジェクトは32件、プロジェクト投資総額は288億元（約5760億円）に上った。同大会の投資を引き寄せる効果はすでに現れ始めている。

現在、中国のAIコア産業の規模は5000億元（約10兆円）に達し、企業数は4300社を超え、スマート半導体や開発フレームワークなどのイノベーション成果が次々に登場している。人々の衣食住・交通から企業の生産、販売、サービス、事務まで、AI応用シーンはさまざまな分野をカバーするようになった。

業界関係者によると、開放・共同建設、協力・ウィンウィンが、AI産業の実施におけるカギだ。現在、上海のAI産業チェーンのプロセスには、スマート半導体やセンサーなどの基礎的分野の企業もあれば、ソフトウェアとハードウェアの協同、基盤モデルなどの技術分野の企業もあり、さらにスマートロボット、スマートコネクテッドカーといった製品を扱う企業もある。複数の産業のリーディングカンパニーやユニコーン企業が急速に発展するにつれ、AI産業クラスター全体が徐々に世界レベルへと進んでいる。

今大会の展示ブースで、スマート下肢リハビリロボットが来場者の注目を集めていた。同ブースのスタッフは、「下肢の運動障害がある患者さんは、早期の機能訓練を行う時に当社のデバイスを利用することができる。このデバイスは規則的歩行、自由な重心移動、実際の地面での歩行を通じて、リハビリの初期段階にユーザーが正確な感覚を覚えるようにし、正しくない歩き方の癖が付かないようにする。現在、この製品は中国国内の多くのリハビリセンターで応用されている」と説明した。

無人運転のスマートコネクテッドカーの展示イベントでは、複数の企業の自動運転車が注目を集めていた。8日には、3社の車両15台が同市浦東新区で初めての無人運転スマートコネクテッドカー道路テスト走行許可証を取得した。「上海市浦東新区の無人運転スマートコネクテッドカーのイノベーション応用促進規定」と関連の実施細則が実施されるのに伴い、同区の自動運転車は真の無人化の段階に入った。

同大会での報告によると、ここ数年、中国のAI産業が勢いよく発展し、インフラの事業展開が加速し、融合応用が深いレベルで拡大・発展している。大会で発表されたデータを見ると、現在、中国のスーパーコンピューター、スマートコンピューター、クラウドコンピューティングが協同して力を発揮し、中国の計算力規模は世界2位になった。AIと製造業の融合が深く進み、デジタル化した作業場とスマート工場は2500カ所を超え、実体経済のデジタルトランスフォーメーション（DX）、スマートトランスフォーメーション、グリーントランスフォーメーション（GX）を力強く推進した。

中国工業・情報化部の徐暁蘭（シュー・シャオラン）副部長は、「工業・情報化部はAIと実体経済との融合を主軸として、政策による誘導の強化、産業の土台の強化、応用シーンの開拓発展、エコシステムの整備、国際協力の深化の5つの面から、スマート産業の育成を加速し、これを大きくしていく」と述べた。（提供/人民網日本語版・編集/KS）