中国とアフリカ諸国の貿易が飛躍的に増大している、と中国国営メディアが伝えた。中国の対アフリカ貿易額は2000年の1000億元（約2兆円）弱から22年には21倍強に急増。年平均成長率は17．7％となり、双方間の貿易は急発展する傾向を示した。

国営新華社通信によると、中国税関総署は湖南省長沙市で開催された第3回中国・アフリカ経済貿易博覧会で、中国・アフリカ貿易指数を初めて公表した。指数は2000年時点を基準に100と設定し、22年は990．55になった。

指数について、税関総署の報道官で統計分析司司長の呂大良氏は「貿易の規模、緊密度、構造、潜在力、貿易事業体の活力などの指標で構成される」と説明。「デジタルで科学的な評価体系により、中国とアフリカのモノ貿易の現状や成長性などを客観的に反映し、中国とアフリカ諸国の経済貿易関係のさらなる促進に積極的に機能する」とした。

双方間の貿易はここ数年、急速に発展し、中国は14年連続でアフリカ最大の貿易相手先となった。今年も好調な勢いを維持、1～5月の貿易額は前年同期比16．4％増の8223億2000万元だった。

指数は中国とアフリカの経済貿易関係の活発な発展を示すだけでなく、双方の貿易発展の「バロメーター」と「風向計」として、2000年以降の貿易発展で見られる次の五つの特徴も反映した。（1）貿易規模が拡大し続けた（2）貿易関係がますます緊密化しつつある（3）貿易構造に多くの注目点が見られた（4）貿易の潜在力が継続的に拡大した（5）企業の活力が上昇し続けた―を指している。

呂氏によると、中国とアフリカの経済発展は活発で、経済貿易協力は日増しに密接化している。中国はより多くの「アフリカ産」を必要とし、アフリカもより多くの「中国製」を必要としており、双方間の貿易発展は見通しが明るい。指数の発表によって、政府関連部門により良い政策の立案のための科学的根拠を提供し、幅広い貿易企業に経営戦略のための情報を提供し、中国とアフリカの経済貿易協力のレベルアップに役立つことになる。

一方、6月29日から7月2日まで開かれた第3回中国・アフリカ経済貿易博覧会で、期間中のプロジェクト契約数は120件、総額103億ドル（約1兆4800億円）に上った。会場での成約意向額は4億ドルとなった。

貿易博覧会の規模も過去最大で、中国と国交を持つアフリカ53カ国すべてのほか、国連工業開発機関（UNIDO）やアフリカ連合（AU）など12の国際機関、国内30省（自治区・直轄市）、中国とアフリカの企業・商工団体、金融機関1700社（団体）余りも参加。出展関係者数は1万人を超えた。（編集/日向）