米国映画が中国政府の検閲を受けるならば協力を拒否―米国防総省

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米国防総省は、米国の映画作品が中国政府の検閲を受ける場合には製作に協力しない規則を定めた。写真は 2022年 公開の「 トップガン マーヴェリック 」。同作品の予告編は中国絡みで影響を受けた。

米誌「ポリティコ」は6月30日、ハリウッドの映画作品が中国政府の検閲を受ける場合、米国防総省はその作品の製作に協力しないことを紹介する記事を掲載した。

米国映画界と米国防総省は長期にわたって「共生関係」を維持してきた。米国防総省は、映画製作者が軍事基地や海軍の艦艇、その他の場所で撮影したり、関係者が映画製作に参加したりすることを許可してきた。米軍側は軍人のポジティブなイメージが形成される恩恵を受け、映画製作側にはリアルで専門性の高いシーンを得られる利点があった。

しかし現在では、米国の多くの映画関連企業が、自国内からの批判を避けつつ、中国側の要求に従わざるをえなくなった。

例えば2022年公開のハリウッド映画「トップガン マーヴェリック」の予告編では、観客は俳優のフライトジャケットから、台湾と日本の国旗が外されていることに気づいた。理由は、中国企業のテンセントが投資を計画していたこととされる。しかし米国で批判が発生すると、テンセントはこの作品への投資を断念した。製作側はその後、台湾と日本の国旗を復活させた。

米国防総省は6月28日に、映画製作に対する協力に関する規則を変更して、中国で映画を配給するために中国政府の検閲に応じる予定の監督、または応じる可能性のある監督に対する一切の協力を禁じた。つまり、映画製作のために米国防総省の協力が必要ならば、事前に中国に検閲させないことを約束せねばならない。

米国防総省の新たな規則では、米国防総省の関係当局は、該当する作品の製作とは関係のない人物から、その作品が検閲に関連する要件を満たしているかどうかの「検証可能」な情報を得る必要がある。国防総省が特定の作品の製作への協力を承認した場合、国防総省側は映画プロデューサーと協力するための職員を任命する。製作側はその職員に対して、検閲に関する定めを順守しているかどうかを書面で提出せねばならない。

テキサス州選出で共和党に所属するテッド・クルーズ上院議員は、「中国共産党は宣伝や検閲に何十億ドルも費やしてきた」「ハリウッドは長年、映画の検閲を受け入れて中国で上映できるようしてきた。一方で、米国政府と協力して全く同じ映画を作ってきた」と述べ、新たな規則に満足していると述べた。

クルーズ上院議員は、「この新たなガイドラインは、映画会社にどちらかを選ぶよう迫るものだ。彼らは正しい選択をして中国の脅しを拒否するだろう。私は慎重ではあるが楽観視している」とも述べた。(翻訳・編集/如月隼人

※記事中の中国をはじめとする海外メディアの報道部分、およびネットユーザーの投稿部分は、各現地メディアあるいは投稿者個人の見解であり、RecordChinaの立場を代表するものではありません。

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