ワグネルの反乱、中国にとってショックだった?―仏メディア

Record China    2023年6月27日(火) 15時0分

拡大

ロシアの民間軍事会社「ワグネル」の反乱をめぐり、仏国際放送局RFI中国語版は26日、「中国は弱くなったプーチン氏と向き合うことになる」と報じた。

ロシアの民間軍事会社「ワグネル」の反乱をめぐり、仏国際放送局ラジオ・フランス・アンテルナショナル(RFI)中国語版は26日、「中国は弱くなったプーチン氏と向き合うことになる」と報じた。

記事は冒頭、ロシアは2022年2月以降、西側の経済制裁の打撃を受け国際舞台で孤立していると指摘。中国はロシアによるウクライナ侵攻で気まずい立場に立たされてきたが、ロシアへの外交的・経済的支援は継続しているとした。また、習近平(シー・ジンピン)主席が今年3月にロシアを訪問しプーチン大統領と面会、両国は「新時代に入りつつある」と強調したことにも触れた。

その上で、今回のワグネルの反乱について中国外交部が25日の会見で「これはロシアの内政」との見方を示し、「友好的な隣国と新時代の全面的戦略協力パートナーとして、中国はロシアが国家の安定を維持することを支持する」と表明したことを伝えた。

記事は「ワグネルの創設者エフゲニー・プリゴジン氏は部下を率いてモスクワから400キロ以内の場所まで進み、その後、反転してベラルーシへの亡命に同意した」と説明。アナリストから「中国が今回、様子見の立場を選んだのは、ワグネルの反乱がプーチン氏の権力の亀裂を際立たせたと認知していたからだ」との分析が出ているとした。

記事によると、トランプ政権時代に米国の国務次官補(東アジア・太平洋担当)を務めたスーザン・ソーントン氏はAFP通信に対し「中国はロシアのウクライナでのひどい軍事的パフォーマンスに驚いていた」と語り、「このことは新たな(ロシアの)弱さの指標とみられる可能性がある」と指摘した。

また、米サンディエゴ大学の中国政治専門家Victor Shih氏は「ワグネルの反乱まで、中国はプーチン氏がロシアの紛れもない指導者と信じて疑わなかった可能性が高い。しかし、ワグネルが公然と権力に挑戦してからは、中国はロシアの動きを真剣に見定めなくてはならなくなった」と述べた。

さらに、中国・吉林大学の中露関係専門家ビョルン・アレクサンダー・デュベン氏は「ロシアの内部防衛システムが失敗しているのを目にするのは、中国にとってショックだっただろう」とし、「中国政府はそこから教訓を得ようとする。彼らは常に隣国で発生する不穏な出来事を注意深く観察している」との見方を示した。

独マルティン・ルター大学ハレ・ヴィッテンベルクの于斌(ユー・ビン)教授が「中国はすでにロシアのこうした驚くべき変化には慣れている。その変化が好ましいかどうかは別として」とする一方、Shih氏は「最近の出来事は、中国がロシアの国家的安定性や政治的安定性についてより低く評価することにつながる可能性がある」と分析した。(翻訳・編集/北田

※記事中の中国をはじめとする海外メディアの報道部分、およびネットユーザーの投稿部分は、各現地メディアあるいは投稿者個人の見解であり、RecordChinaの立場を代表するものではありません。

この記事のコメントを見る

ピックアップ



   

we`re

RecordChina

お問い合わせ

Record China・記事へのご意見・お問い合わせはこちら

お問い合わせ

業務提携

Record Chinaへの業務提携に関するお問い合わせはこちら

業務提携