新型コロナが中国・武漢の研究所で始まったことを示す直接的な証拠はない―米情報機関報告書

Record China    2023年6月25日(日) 22時0分

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23日に機密解除された報告書によると、米国の情報機関は、新型コロナウイルス感染症のパンデミックが中国の武漢ウイルス研究所での事件に起因するという直接的な証拠を発見できなかった。写真は武漢駅。

23日に機密解除された報告書によると、米国の情報機関は、新型コロナウイルス感染症のパンデミックが中国の武漢ウイルス研究所での事件に起因するという直接的な証拠を発見できなかった。米ボイス・オブ・アメリカの中国語版サイトが24日、ロイター通信の報道として伝えた。

米国の情報機関を統括する国家情報長官室(ODNI)による4ページの報告書によると、米国の情報機関は依然としてウイルスが実験室から発生した可能性を排除できていないが、ウイルスの起源も発見できていない。

報告書は「中央情報局(CIA)と別の機関は、(自然と実験室)両方の仮説が重要な仮定に依存しているか、矛盾する報告による課題に直面しているため、依然として新型コロナウイルス感染症のパンデミックの正確な起源を特定できていない」と述べている。

報告書によると、武漢ウイルス研究所(WIV)でコロナウイルスに関する「広範な研究」が実施されたが、当局は流行を引き起こした可能性のある特定の事件の証拠を発見していない。

報告書は「パンデミック前のWIVの研究成果にSARSCoV-2やその近縁種が含まれていたという兆候も、パンデミック前にWIV職員が関与し、新型コロナウイルスのパンデミックを引き起こした可能性のある特定の研究関連事件が発生したという直接的な証拠も引き続き得られていない」と述べている。

2019年末に武漢で最初のヒト感染者が報告されて以来、コロナウイルスのパンデミックの起源を巡り米国で激しい議論が巻き起こっている。

ジョー・バイデン米大統領は今年3月、パンデミックの起源に関連する情報を機密解除する法案に署名し、新型コロナウイルス感染症の起源について可能な限り多くの情報を公開するという議会の目標を共有すると述べた。

この議論は、今年2月の米紙ウォール・ストリート・ジャーナルの報道で激しさを増した。同紙によると、米エネルギー省は新型コロナウイルスの起源について、「確度は低い」としながらも武漢のウイルス研究所から流出した「可能性が高い」との分析結果を出した。中国政府はこの評価を否定している。

FBIのクリストファー・レイ長官は今年2月28日、同局がパンデミックの起源について「武漢の潜在的な実験室事件である可能性が高い」とかねてから評価していたと述べた。中国はこの主張について「全く信ぴょう性がない」と回答した。

3月20日時点で、米国の他の4つの政府機関は、新型コロナウイルス感染症は自然感染による可能性が高いと判断し、他の2機関は結論を出していない。(翻訳・編集/柳川)

※記事中の中国をはじめとする海外メディアの報道部分、およびネットユーザーの投稿部分は、各現地メディアあるいは投稿者個人の見解であり、RecordChinaの立場を代表するものではありません。

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