中国で自動車企業の淘汰始まる、弊社の自動運転はテスラより優秀―ファーウェイ高級幹部

Record China    2023年6月12日(月) 8時30分

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ファーウェイ端末ビジネスグループの余承東CEOは、中国の自動車業界では中小企業が淘汰されていくとの見方を示した。また、自社が開発した自動運転システムはテスラのシステムより優秀と論じた(写真)。

華為技術(ファーウェイ)端末ビジネスグループの余承東CEOは9日、中国自動車重慶フォーラム2023で、中国の自動車業界では今後、中小のメーカーが淘汰されていくとの見方を示した。また、自社が開発した自動運転システムはテスラのシステムより優秀と論じた。

余CEOは、中国では自動車メーカーがますます少なくなり、主要メーカーは5社以下になるかもしれないと論じた。年産台数が年間500万台ないし1000万台に届かない自動車メーカーは立ち行かなくなるという。

余CEOは、2030年には新車販売台数に占める新エネルギー車の販売比率が100%近くになるとの見方を示した。新エネルギー車とは非従来型の駆動力の自動車を指す中国の用語だ。一般にはハイブリッド車を含めることがあるが、中国政府が20年に発表した「新エネルギー自動車産業発展ガイドライン(2021-35年)」は、電気自動車(EV)、プラグインハイブリッド車(PHEV)、燃料電池車だけを取り上げて、ハイブリッド車には言及しなかった。

ファーウェイは4月、スマート運転システム「HUAWEI ADS2.0」を発表した。同システムの技術的特徴の1つとして、高精度地図に頼らずに済むことがある。余CEOは、「高精度地図が(中国)全国をカバーするのは難しすぎる。中国の道路はほとんど時々刻々で変化している。高精度地図に依存しないスマート運転システムだけが、大規模利用の実用的な価値を備えている」と主張した。

余CEOは9日の中国自動車重慶フォーラム2023で開催された長安汽車系の自動車メーカーである阿維塔(アバター、AVTA)の発表会で、ファーウェイのスマート運転ソリューションの優位性を強調して、テスラのFSDよりも「はるかに先を行く」と述べた。

FSDとは「完全自動運転機能(Full Self-Drive)」を意味し、自動運転支援機能の進化版だ。テスラのFSDも高精度地図に依存しない自動運転プランで、現状ではテスラが開発した最も高性能のスマート運転方式とされる。

余CEOは「テスラは確かに素晴らしい仕事をした。高精度地図に依存しない。しかし弊社の方式は、さらに安全だ。例えばアバター11には3基のレーザーレーダーが搭載されており、障害物に対する一部カメラの識別ミスを解消することができる。人工知能(AI)は学習したことのない物体ついても、識別を行うことができる」と説明した。

余CEOによると、ファーウェイの「ADS2.0」方式はテスラのFSDよりも高価だが、そのことにふさわしいだけの安全性の向上を実現した。余CEOは、海外のスマート運転システムは中国の複雑な道路状況に対応することが難しいと述べた。

ファーウェイが手掛けるスマート運転システムの新たなバージョンは間もなくアバター車に搭載される。同じくファーウェイが手掛ける「AITO問界M5スマート運転バージョン車」も今月中に納車を開始する。余CEOは、「AITO問界」シリーズを製造する賽力斯(Seres、シールズ)について「生産能力が向上しつつある」として、販売台数は大幅に増加するとの見方を示した。 (翻訳・編集/如月隼人

※記事中の中国をはじめとする海外メディアの報道部分、およびネットユーザーの投稿部分は、各現地メディアあるいは投稿者個人の見解であり、RecordChinaの立場を代表するものではありません。

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