日本のアニメ映画が中国で快進撃、もう「大作映画」を妄信しない―中国メディア

Record China    2023年6月11日(日) 7時10分

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中国メディアの今晩報にこのほど、もう「大作映画」を妄信しないとの文章が掲載された。

中国メディアの今晩報にこのほど、もう「大作映画」を妄信しないとの文章が掲載された。

文章は最初に、中国のこどもの日(児童節)から始まった映画の上映スケジュールに触れ、日本アニメ映画で注目を集めているのはジブリ作品の「天空の城ラピュタ」と「映画ドラえもん のび太と空の理想郷」と説明。「2023年の映画市場を見てみると、日本、インド、タイ、フランス、ドイツなど、ハリウッド以外の映画の成績が非常に良い状態が続いている。日本のアニメ映画『すずめの戸締まり』は興行収入8億元(約156億5100万円)を超え、映画版『THE FIRST SLAM DUNKスラムダンク)』も6億4800万元(約126億7900万円)を記録している。これらの映画は、今までの『大作』とは異なり、キャスティングがオールスターでもなければ、壮大なビジュアル効果もなく、同時上映の新鮮さもない。ではなぜ、観客や市場から周知されることになったのか。答えは『感情に寄り添った表現』だ」と述べた。

続けて、「映画が興行的に成功するということは、観客に受け入れられたということだ。映画市場は『復活』し、観客の活気の『復活』が期待される2023年には、観客の感情に寄り添った表現ほど認められやすくなる」とし、「新海誠監督による『災害三部作』の最終章とされる『すずめの戸締まり』は、作中で日本の風景と文化を展開し、人と自然、伝統と現代、生と死などのテーマも含まれている。ハリウッド作品の中でも災害映画はかつて何度もヒットした。世界の終わりのようなビジュアル効果、孤独な英雄が人類を救う物語はよくあるパターンだ。しかし、新海監督の『災害三部作』は全く違う。『君の名は。』では災害そのものを変えようとし、『天気の子』では災害を受け入れることを選んだ。『すずめの戸締まり』は震災のトラウマと向き合い、人々をがれきから出るよう励ました。この三部作は『命を救う』から『心を救う』までの作品ともいえる」と評した。

また、「人々にとって思い出深い映画『天空の城ラピュタ』が1986年に公開されてから37年、『名探偵コナン ベイカー街の亡霊』は2002年に公開されてから21年、『マダム・イン・ニューヨーク』は2012年に誕生し、封切りからすでに11年以上が経過している」と説明。「新作映画や大作映画が映画市場の主流となっている昨今、海外映画の再上映はしばしば成功し、封切りの時よりも高い興行収入と評判を得ることができる秘訣は、決して観客に『気持ち(思い入れ)でお金を払わせる』ことだけではない。年月の経過と共に、多くの観客が人生経験を重ね、考えを深め、かつて自分が愛した作品を見た時、『実はこの作品は大人向けに作られたものだ』と気付く。振り返ってみれば、これらの映画は制作当初から、各世代の観客のニーズに配慮していた。十数年、数十年がたち、大人になった観客が、映画が再上映された際に感じることは往々にして当時と異なり、これこそ観客が『古き良き映画』にお金を払いたくなる決め手となっている」と述べた。(翻訳・編集/柳朱音

※記事中の中国をはじめとする海外メディアの報道部分、およびネットユーザーの投稿部分は、各現地メディアあるいは投稿者個人の見解であり、RecordChinaの立場を代表するものではありません。

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