座席を蹴る子どもを制止したら親から平手打ち、「高速鉄道ビンタ事件」を今後に生かすには―中国メディア

Record China    2023年5月27日(土) 14時0分

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23日、中国青年報は、このほど世間の注目を集めた「高速鉄道ビンタ事件」について、専門家が法律に関する知識を普及させる契機になるとの見方を示したことを報じた。

2023年5月23日、中国メディアの中国青年報は、このほど世間の注目を集めた「高速鉄道ビンタ事件」について、専門家が法律に関する知識を普及させる契機になるとの見方を示したことを報じた。

記事によると、中国のSNSでこのほど、高速鉄道に乗車していた女性が、背もたれを何度も蹴っていた後ろの座席の女児を注意したところ、この親に逆ギレされて平手打ちを食らい、反撃したところ警察から「殴り合いのトラブル」と認定され、子どもの親側に罰金500元が科されると同時に、女性にも200元の罰金が科されたとする動画が拡散。この件がネットユーザーの間で議論となり、ある1990年代生まれの女性は「やられてもやり返してはいけないというのか」と憤り気味に語ったという。

記事は、街頭でインタビューをしてみると多くの若者が日常生活でこのようなモラルに欠ける行動に遭遇したことがあると答え、その際の反応については「法律で自分の身を守り、反撃はしない」「母親として、子どもが当事者になったら衝動的になってしまいそうだけれど、自分からは手を出さない」「権利を侵害されたなら、自分は必ず反撃する。やられっぱなしにはできない」などさまざまな意見が聞かれたと伝えている。

その上で、中国青少年犯罪予防研究会顧問で北京工業大学の張荊(ジャン・ジン)教授が「紛争においては、先に手を出したほうが全ての責任を負うか、主要責任者となり厳しい処分を受ける」と説明し、北京市の法律事務所の弁護士が「モラルのない行為に遭遇したときには、スタッフに助けを求めることで相手との衝突を避けることができる」とするとともに、モラルのない乗客に関するブラックリスト制度の整備を提起したと紹介した。

さらに、中国政法大学の李宏勃(リー・ホンボー)教授が今回注目を集めた「高速鉄道ビンタ事件」について法律知識普及の契機になるとの見方を示した上で「法執行当局は社会の疑問や関心事について積極的に回答するべきだ」と提案したほか、著名ニュースキャスターの李小萌(リー・シアオモン)氏もSNS上で「3歳までの乳幼児は保護者ができる限り子どもの要求を聞き、感情をコントロールすべき。それよりもちょっと大きい子どもについては、親がその要求を聞きつつ注視、拘束し、ケアを行うべき。一方で他の乗客は多少の忍耐と寛容さを持ったほうがいい。もし行き過ぎた行為があれば、スタッフに助けを求め、未成年者を直接叱責するようなことは避けたい」とコメントしたことを伝えている。(翻訳・編集/川尻

※記事中の中国をはじめとする海外メディアの報道部分、およびネットユーザーの投稿部分は、各現地メディアあるいは投稿者個人の見解であり、RecordChinaの立場を代表するものではありません。

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