2023年5月21日、独国際放送局ドイチェ・ヴェレの中国語版サイトは、韓国の教育コストが世界最高となったことが中国のシンクタンクによる研究で明らかになったと報じた。

記事は、中国のシンクタンク「育媧人口研究智庫」の年次研究報告で、世界各国・地域の教育コストを1人当たり国内総生産（GDP）と比較した場合に韓国が7．79倍と最も高くなったことを紹介。2位は中国で6．9倍、3位がドイツの3．64倍、4位がフランスの2．24倍だったと伝えた。

そして「韓国人の子育てにおける最大のコストは、公立学校での教育以外の教育費用だ」と指摘し、22年の韓国における塾などの習い事の費用が子ども1人当たり毎月52万4000ウォン（約5万5000円）に上ることを紹介している。

その上で、2歳7カ月の娘を持つという韓国人の弁護士が「韓国は教育を非常に重んじた社会であり、放課後に塾や習い事に通わせることが当たり前になっている。子どもは4歳から英語などの習い事を始める。その目的は子どもがいい大学に入れるようにすること。トップクラスの大学に入ることはいい職に就くこと、さらには人生の成功を意味する」と語ったことを伝えた。

一方で、ソウル国立大学の経済学者であるパク・ソンイン氏が韓国の世帯収入に占める教育費の割合が高いことについて「このような競争が、若者に対しポジティブな影響を及ぼすとは思えない。韓国の教育は競争が激しすぎる」と指摘したことを伝えた。（翻訳・編集/川尻）