女性が11年前の大学教授からの性被害を告発、注目集める―中国メディア

Record China    2023年5月14日(日) 15時10分

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12日、中国青年報は、10代だった11年前に大学教授から性的被害を受けたと告発した女性が世論の注目を集めていることを報じた。写真は鄭州大学。

2023年5月12日、中国青年報は、10代だった11年前に大学教授から性的被害を受けたと告発した女性が世論の注目を集めていることを報じた。

記事は、ある女性が今月9日に「11年前から2年半にわたり精神的な支配を受け、性的関係を持たされ妊娠すると病院で堕胎させられた」と河南省の鄭州大学の教授を告発する文章を発表したと紹介。その後12時間以内に同大学が当該教授の活動を停止した上で調査に乗り出したことを明らかにするとともに、当該教授自身が女性との「不適切な関係」を認める一方で精神的な支配や性的ハラスメントについては否定していると伝えた。

また、女性がSNS上で「影響力を持つ教授からの報復が怖くてこれまで一度も告発できなかった。しかし、告発しなければ乗り越えることができないと思い今回告発した。確たる証拠はないが、全ての結果に対して責任を持つつもりだ」と、告発にあたっての覚悟を示したことを伝え、実際に「証拠」は堕胎後に教授と話し合った際に録音したという通話記録のみだったと紹介した。そして、唯一の証拠とされる通話記録が公開されていないこともあって、当初は世論も告発に対し半信半疑だったものの、教授が「不適切な関係」を認めたことにより、女性を支持する声が強まっているとした。

鄭州大学

さらに、女性の話では教授との関係が発生したのは自身が16歳の時で、別の大学で教授の講義を受けた際に知り合ったと紹介。中国では両者の同意があれば性行為が認められる年齢ではあったものの、教授が強い立場にあったことは明らかであり、「父親のような立ち位置で接近してきた」という教授にその意図がなかったとしても、女性が精神的な支配を受けた可能性は否定できないと伝えた。

記事は、年齢差や地位などに由来する立場の強弱が顕著となる教職員と学生との恋愛を禁止する大学がますます増えており、教育部も2021年に「未成年者学校保護規定」を発表し、性被害やセクハラを防ぐ観点から教職員と学生との恋愛を禁止するよう明確に求めていると紹介した上で、「性的被害は道徳の問題ではなく、法的な問題。たとえ教授に教育者としての道徳が足りなかったとしても、法的な部分については自身の弁護をする権利も、冤罪から逃れる権利もある。この件についてはやはり当局が詳細に調査した上で、両当事者に対して公平、公正な状況を与える必要がある」と評している。(翻訳・編集/川尻

鄭州大学

※記事中の中国をはじめとする海外メディアの報道部分、およびネットユーザーの投稿部分は、各現地メディアあるいは投稿者個人の見解であり、RecordChinaの立場を代表するものではありません。

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