気球撃墜後、米国が中国への制裁を緩めているのはなぜか―独メディア

Record China    2023年5月13日(土) 7時0分

拡大

2023年5月11日、独国際放送局ドイチェ・ヴェレの中国語版サイトは、今年2月に中国の気球を撃墜した米国が、米中関係のさらなる悪化を防ぐために対中制裁の手を緩めているとする記事を掲載した。

独国際放送局ドイチェ・ヴェレの中国語版サイトは5月11日、今年2月に中国の気球を撃墜した米国が、米中関係のさらなる悪化を防ぐために対中制裁の手を緩めているとする記事を掲載した。

記事は、米国の政策に詳しい4人の消息筋の話やロイターが入手した米政府内部文書を踏まえた情報として、米国務省が中国の人権問題に対する制裁や輸出規制、その他センシティブな行動を一時的に控えめにしており、米中関係のさらなる悪化を防ごうとしていると紹介。中国に対する制裁の先送りに一部の米国政府関係者は驚きを覚えており、米政府内部で意見の相違が存在することが浮き彫りになったと伝えた。

そして、米政府がこれ以上の対中関係悪化を食い止めようとしている背景には、両国関係が1979年以降で最悪のレベルにまで達しているとの分析を紹介し、多くの元外交官や民主、共和両党議員が中国とのスムーズな意思疎通の道を保ち、誤解や危機を避けなければならないとの認識を持っているとした。

また、米中関係をさらに冷え込ませるきっかけになった今年2月の中国の気球撃墜問題について、中国政府関係者がロイターに対し「中国政府としてすでに、米連邦捜査局(FBI)による気球の調査記録発表を望まないという意思表示を行った」ことを明らかにしたと紹介するとともに、「もし米国が中国政府の要望に応じてこの問題を棚上げすることになれば、気球問題で延期になっていたブリンケン国務長官の訪中が改めてスケジューリングされる可能性が高い」と伝えた。

一方で、米保守系シンクタンク「民主主義防衛財団」(FDD)の中国問題専門家が「米国務省は自ら仕掛けた罠にはまった。高官の交流再開を急ぐ中で、米国の影響力を最大限発揮するための行動を放棄した。立派な決心だが、かえって中国の影響力を強めることになる」との懸念を示していることを紹介した。(翻訳・編集/川尻

※記事中の中国をはじめとする海外メディアの報道部分、およびネットユーザーの投稿部分は、各現地メディアあるいは投稿者個人の見解であり、RecordChinaの立場を代表するものではありません。

この記事のコメントを見る

ピックアップ



   

we`re

RecordChina

お問い合わせ

Record China・記事へのご意見・お問い合わせはこちら

お問い合わせ

業務提携

Record Chinaへの業務提携に関するお問い合わせはこちら

業務提携