2023年5月10日、独国際放送局ドイチェ・ヴェレの中国語版サイトは、中国の動画アプリTikTokについて、オーストリアも公務用スマートフォンでの使用を禁止したと報じた。

記事は、オーストリア政府が10日、連邦政府官僚および政治家に対して政府が支給するスマホからTikTokアプリを削除することを義務付ける発表を行い、その目的について「中国の運営業者がセンシティブなデータを取得できないようにするため」と説明したことを伝えた。

そして、同国のゲアハルト・カルナー内務相が、政府として州や市の職員、政治家についても公務用スマホでのTikTok使用を禁止することを提唱する一方で、官僚や政治家個人のスマホについては制限の対象としないことを明らかにしたと紹介している。

記事はその上で、TikTokの利用をめぐってこれまですでに米国、英国、ニュージーランド、欧州連合（EU）、ベルギー、オランダ、カナダ、オーストラリア、ドイツが行政や議会関係者の公務用携帯電話へのTikTokのインストールを禁止する措置を打ち出しているほか、インドでは2020年に中国との関係が緊迫化して以降、「国の安全を脅かす」としてTikTokをはじめとする中国製ソフトウェアの使用が禁止され、米国では一部の大学で学内ネットワーク上におけるTikTok使用を禁止する動きも出ていると伝えた。（翻訳・編集/川尻）