河北省鉱山事故で当局幹部の隠蔽工作が明らかに、遺体12体を他の場所に移す―中国

Record China    2023年5月5日(金) 15時0分

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5日、澎湃新聞は、河北省唐山市の鉱山で昨年9月に発生し14人が死亡した水漏れ事故の調査報告がこのほど発表され、組織的な隠ぺいの存在が明らかになったと報じた。イメージ写真。

2023年5月5日、中国メディアの澎湃新聞は、河北省唐山市の鉱山で昨年9月に発生し14人が死亡した水漏れ事故の調査報告がこのほど発表され、組織的な隠ぺいの存在が明らかになったと報じた。

記事は、河北省唐山市遷西県太平寨鎮にある鉄鉱山で22年9月2日に水漏れ事故が発生して14人が死亡、1人が行方不明になったと紹介。同省応急管理庁が先日、この事故が生産安全責任事故であるとする調査報告を発表したと伝えた。

事故報告によると、事故は現地時間の22年9月2日午後3時ごろに発生、同6時25分に鉱山責任者が同鎮の共産党委員会書記と鎮長に対し「15人が生き埋めになっている」と報告するとともに、同県の副県長と応急管理局長にも状況報告を行った。そして、副県長が同県共産党委員会書記と県長に対し報告を行っている。

その後、同11時30分から3日午前1時にかけて、県共産党委員会書記、県長、副県長らが協議の上、事故の隠蔽(いんぺい)を決定したが、完全に隠蔽することは妥当ではないと判断し「2人が生き埋めになっている」と上級機関に虚偽の報告をした。同6日に事故現場掘削の条件が整うと、同県幹部は捜索活動開始前に施工業者に対してあらかじめ現場の処理や遺体の隠蔽を行うよう指示。この間に12体の遺体を他の場所に移したものとみられる。

しかし、同10日になって救援隊が坑内で生き埋めになったと報告のあった2人とは別の1人の遺体を発見、同省の共産党委員会と政府が事故に巻き込まれた人数の再確認を行うよう求めた。その数日後、公安当局がこの事故により14人が死亡し、1人が行方不明になったことを明らかにした。

事故を隠蔽した県幹部らは、監視設備の廃棄や、坑内の出入り記録、日報などの資料の偽造も関係者に指示していた。

この事故に関連して鉱山の主要責任者や県の幹部ら20人が公安機関から強制措置を受けたほか、隠蔽を主導した県幹部の3人については規律監査当局による取り調べが行われているという。(翻訳・編集/川尻

※記事中の中国をはじめとする海外メディアの報道部分、およびネットユーザーの投稿部分は、各現地メディアあるいは投稿者個人の見解であり、RecordChinaの立場を代表するものではありません。

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