生息域外保全された長江スナメリを初めて長江に放流―中国

人民網日本語版    2023年4月28日(金) 5時30分

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湖北省の長江天鵝洲長江スナメリ国家級自然保護区で生息域外保全された長江スナメリ4頭が25日、長江の主流である新螺区間と石首区間に放流された。長江の生態環境が継続的に回復し、生息域外保全される長江スナメリの個体数が急速に増加しているのをベースに、中国は今回初めて、生息域外保全された長江スナメリの野生復帰に向けた放流を実施した。今回の放流は、長江スナメリの個体群の数の増加促進や長江スナメリ保護技術の発展促進といった面で重要な意義がある。新華社が伝えた。

長江スナメリ(以下、スナメリ)は、中国で国家一級重点保護野生動物に指定されている。中国農業農村部が2022年に展開した全流域におけるスナメリの科学的検証では、スナメリの個体数は1249頭にまで回復し、2017年の1012頭と比べると、減少に歯止めがかかり、増加に転じる歴史的ターニングポイントとなった。また、スナメリの生息域外保全活動も目覚ましい進歩を遂げており、湖北省の長江天鵝洲長江スナメリ国家級自然保護区における生息域外保全により繁殖したスナメリは約100頭に達している。長江の生態環境が継続的に回復し、生息域外保全されるスナメリの個体数が急増していることで、その放流や野生復帰などに有利な条件としっかりとした基礎を提供している。

今回放流された4頭は、いずれも湖北長江天鵝洲長江スナメリ国家級自然保護区で育ったスナメリだ。長江に放流された4頭は今後、農業農村部・長江流域計画弁公室の指導の下、科学研究機関が、約3カ月間追跡調査を行うほか、その適応能力や健康状態を継続的にモニタリングし、評価していくことになっている。もし健康状態に問題が生じたり、野生の環境に適応できていないといった状況が確認された場合、関連当局がすぐに必要な救済措置を講じることになっている。

中国科学院水生所の副研究員・郝玉江氏は、「生息域外保全されたスナメリが初めて長江の主流の自然水域に放流されたことは、スナメリの個体数の継続的回復や遺伝的多様性水準の改善につながる」と期待している。(提供/人民網日本語版・編集/KN)




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