なぜ中国のネット上で米国のネガティブな情報が増えているのか―独メディア

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16日、独国際放送局ドイチェ・ヴェレは「どうして中国のネット上で米国のネガティブな情報が多くなっているのか」と題した文章を掲載した。写真は米メンフィス動物園のジャイアントパンダYaYa。

2023年4月16日、独国際放送局ドイチェ・ヴェレの中国版サイトは「どうして中国のネット上で米国のネガティブな情報が多くなっているのか」と題した文章を掲載した。

文章は、中国国内世論で米国に対するネガティブな声が日増しに高まっていると紹介。米国内で発生した事故やトラブルに関する情報が増えているほか、中国共産党の機関紙もここ2カ月は「民主を米国の覇権的ないじめの道具すべきではない」「米国式覇権主義を自ら粉飾することによる危害」「米国の覇権主義にょるいじめが世界に深刻な危害を与える」「米国の科学技術覇権酒が人権を損ない発展を阻害する」などといった米国の覇権主義を批判する文章を数多く発表していると伝えた。

また、ジャイアントパンダをめぐる話でも、数年前に米国のメンフィス動物園でパンダの虐待が行われているといったうわさが中国のネット上で流れた際には政府系メディアが自らうわさを否定するとともに、中国動物園協会も公式サイト上でメンフィス動物園の熱心な世話ぶりを盛んに紹介していたのに対し、先ごろ同様のうわさが立った際には「政府系メディアがうわさをあおり立てるような行動に出た」としている。

その上で、1996年から2012年に中国駐在の外交官を務めた米国のデービッド・カウヒグ氏が「駐在当時の雰囲気は現在より良く、米国の良い一面に関する報道も多く見ることができた。中国はこれまで政権転覆を恐れてこなかったわけではないが、江沢民(ジアン・ザーミン)氏は個人崇拝を求めなかったし、胡錦涛(フー・ジンタオ)氏は権力をひけらかすことはなかった。ネット上の言論もよりオープンだった」とする一方で「10年前に習近平(シー・ジンピン)政権が発足してから、与党が世論を制圧する力をどんどん強めていった。今、中国では米国に対するネガティブキャンペーンが増えている。しかも、多くのNGOが活動をやめ、人権派弁護士を含む政権から独立した声も抑圧されるようになった」と指摘したことを伝えた。

文章によれば、カウヒグ氏はさらに、「中国で習政権が発足して以降、特にこの5年間で海外メディアによる対中報道もネガティブなものが増えた」と指摘。その背景としてこの数年で中国に滞在する西側のジャーナリストが減少したことを挙げ、「情報交流の不足により抽象的な理念やイデオロギーへと人々の注目が移っていった」と説明している。(翻訳・編集/川尻

※記事中の中国をはじめとする海外メディアの報道部分、およびネットユーザーの投稿部分は、各現地メディアあるいは投稿者個人の見解であり、RecordChinaの立場を代表するものではありません。

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