【中国グルメ探し】人情味あふれる湖南省長沙に漂う臭豆腐の独特な「香り」

人民網日本語版    2023年4月13日(木) 17時30分

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どの街にもそこでしか味わえないご当地グルメがあるものだが、湖南省長沙市といえば、何といっても独特な香りが特徴の「臭豆腐」だろう。写真は長沙臭豆腐(撮影・袁蒙)。

どの街にもそこでしか味わえないご当地グルメがあるものだが、湖南省長沙市といえば、何といっても独特な香りが特徴の「臭豆腐」だろう。

大豆を選別し、水に漬け、すりつぶし、濾過し、煮て、その後発酵させて「臭豆腐のタネ」となる豆腐を仕込む。にがりに漬けられた豆腐から漂ってくるのは、思わず鼻をつまみたくなるような強烈な臭いだ。

しかし、経験豊富な臭豆腐職人の目には、その真っ黒な豆腐は、それぞれの個性を持った「臭豆腐のタネ」に映る。

色や形、香り、触った感じなどをチェックし、職人は最もおいしい豆腐を見つけ出す。厳選された豆腐だけが、熱した油の入った鍋で揚げられる「資格」を有し、表面がカリッとしたおいしい臭豆腐に変身する。

黄興路の歩行者天国に立つトウ麗麗さん

年若いトウ麗麗さんは、臭豆腐職人で、その食べ方にはこだわりがある。まず揚げたての臭豆腐に穴を空け、そこにスープとピリ辛ソースをかけ、最後にコリアンダーと大根の漬物をのせて出来上がり。揚げたての臭豆腐の表面はカリッとした食感で、中は柔らかく、口の中に入れると旨みが口の中に広がり、そのおいしさはくせになる。

トウさんの店の前で記念撮影する女性

トウさんが働く臭豆腐の店は、長沙市の繁華街の1つである黄興路の歩行者天国にある評判の店。今年の春節(旧正月、今年は1月22日)期間中、「人情味あふれる長沙」が満を持して復活。全国各地から観光客がやってきて、大きな経済効果をもたらした。トウさんによると、春節期間は1日に1万人分の臭豆腐が売れ、長蛇の列が道の向かい側まで伸びたこともあったという。

「長沙は気性が激しめな性格の人が多く、油で揚げたサクサクカリカリした食べ物が大好き。臭豆腐は長沙を代表するご当地グルメの1つといえ、地元の人だけでなく、他の地域からやってくる観光客の間でも大人気だ」とトウさん。

こじんまりした店の中で、トウさんは1日中、鍋の前に立ち、臭豆腐を揚げている。根っからの「湖南っ子」である彼女は、「湖南スピリッツ」の体現者ともいえ、「お客さんに『ここの臭豆腐は本当においしい』『長沙に来て良かった』と言ってもらえるたびに、ほっこりした気持ちになる」と話す。

長沙の人々に常に寄り添ってきた臭豆腐の独特な香りは、長沙に来る人々の記憶にも刻まれ、人情味あふれる長沙市の最も生き生きとしたシンボルになっている。(提供/人民網日本語版・編集/KN)

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