2023年4月11日、韓国メディア・韓国経済は「朴槿恵（パク・クネ）元大統領が大邱（テグ）市の八公（パルゴン）山にある桐華（トンファ）寺を訪れた」と伝えた。昨年3月24日に大邱の私邸に移って以来、初めての公開外出だという。

記事によると、同日午前10時30分ごろに桐華寺を訪れた朴元大統領は、トレードマークのまとめ髪に白いジャケットとベージュのパンツ、パールのネックレスという姿で、南北統一を祈る「統一薬師如来大仏」に手を合わせ焼香し、祈願を受けた。その後、場所を移して住職と茶を飲み食事を共にしたという。大仏殿の前には約100人の支持者が集まっており、朴元大統領の名前を呼び健康を祈った。

朴元大統領は境内を車で移動しており、階段などを利用する際、何度か足を踏み外す場面も見られたという。朴元大統領に同行していたユ・ヨンハ弁護士は「健康が回復したので外出された。政治的意味を拡大させることは控えてほしい」と話している。現在の健康状態は「1年前よりかなり良くなっている」といい、坂道の上り下りなどではやや不自由さがあるものの、平地は問題なく歩けるという。食事の際、朴元大統領は「温かい食事を準備してくださったことに感謝します」と礼を述べたという。

朴元大統領は21年12月31日に特別赦免を受けて釈放され、サムスンソウル病院に入院した。翌年3月24日に退院してからは大邱市内の私邸に住まいを移した。

この記事に、韓国のネットユーザーからは「朴元大統領、どうかお元気で」「随分やつれたな」「存命のうちに名誉回復して元大統領としての地位と礼遇を受けてもらいたい」「健康で穏やかな老後を過ごしてもらいたい」などの言葉が寄せられている。

また、「権力者には不正や独善がつきものだが、朴槿恵は配偶者も子どももいないから、家族をめぐる不正は少ない大統領だったな」「文在寅（ムン・ジェイン）政権より朴槿恵政権の頃の方が国民の分断も少なく、暮らしやすかったと思う」「文在寅政権を経験してみると、朴槿恵政権は国益のために力を尽くしていたんだなと思える」といった再評価のコメントも見られた。（翻訳・編集/麻江）