中国は先進国なのか、それとも発展途上国なのか―米メディア

Record China    2023年4月12日(水) 7時0分

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10日、米国際放送局ボイス・オブ・アメリカ(VOA)の中国語版サイトは「中国は一体先進国なのか、発展途上国なのか」と題する文章を掲載した。

2023年4月10日、米国際放送局ボイス・オブ・アメリカ(VOA)の中国語版サイトは「中国は一体先進国なのか、発展途上国なのか」と題する文章を掲載した。

文章は、米下院で3月27日に「中国は発展途上国ではない法案」(PRC Is Not A Developing Country Act)が可決され、中国はすでに米国に次ぐ世界第2の経済大国であることが可決の理由とされたと紹介。中国の「身分」については中国と西側による「口げんか」の焦点の一つになっており、その論争はすでに客観的な事実だけでは決められない政治的なものになっているとし、今回の下院での法案可決も中国が途上国の名義で各種の優遇を受けられないようにし、先進国の条件に基づき義務と責任を履行させることを目的としたものだと伝えた。

一方、中国が断固として途上国の身分を放そうとしないのは、貿易での優遇など経済面でのメリットだけでなく、「途上国のリーダー」として影響力を持ち、米国を主とする西側と対抗する上でアフリカなどの途上国の支持を得るという地政学的な理由もあると指摘している。

その上で「中国は途上国なのか、先進国なのか」を判断する指標として、米国が世界貿易機関(WTO)に訴えた際に示した「1人あたりの収入、OECD(経済協力開発機構)メンバー、G20メンバー、輸出額が世界の商品貿易総額の0.5%以上を占めるという指標のうち1つでも適合していれば先進国である」という内容に言及。この条件で言えば中国はG20メンバー、貿易額の2項目を満たしており、先進国ということになるものの、世界銀行などは米国が示した指標について「厳格さに欠ける」と否定的な見方をしていると説明した。そして、「一国の経済規模の大きさは当然国力の大きさを示す一方で必ずしも強くて発展していることを示すものではないというのは、基本的な常識だ」と論じ、中国政府に加えて中国国民もが自国を先進国と認めようとしない背景には、1人あたりの収入が依然としてかなり低いという認識があると伝えた。

文章は、1人あたりGDPは先進国の下限に近づいているもののまだ低く、人類発展指数も先進国に比べて低い一方、科学技術では特に5GやAIといった分野ではすでに米国と肩を並べているほか、インフラ建設や産業構造の充実ぶり、対外投資規模といった点でも世界トップクラスにあると紹介。このことから「中国の地位を正確に表現するなら、先進国でも途上国でもない、両者の間にあって先進国側に近づいている、先進国の特徴を持った途上国ということになるかもしれない」とした。そして、全体的に見て途上国のグループに位置しながらも、国の実力を示す一部の要素ではすでに世界トップクラスにある中国について、米国が「途上国から卒業して先進国入りせよ」と要求することは、必ずしも完全に道理に背いている訳ではないと結んでいる。(翻訳・編集/川尻

※記事中の中国をはじめとする海外メディアの報道部分、およびネットユーザーの投稿部分は、各現地メディアあるいは投稿者個人の見解であり、RecordChinaの立場を代表するものではありません。

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