在中国韓国大使館、中韓の「いい話」をネットで発信へ、背景に両国の国民感情悪化

Record Korea    2023年4月7日(金) 22時0分

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在中国韓国大使館は中国との関係にまつわる「いい話」をSNSで発信する。中韓間で互いの国に対する感情が悪化し、ネット上でいがみ合いが深刻化していることが背景にある。写真は在中国韓国大使館。

在中国韓国大使館が4日、中国との関係にまつわる「いい話」を交流サイト(SNS)で発信する「美談使節団」を結成したことを明らかにした、と韓国メディアが報じた。中韓間で互いの国に対する感情が悪化し、インターネット上でいがみ合いが深刻化していることが背景にある。

中国内の対韓感情は昨年12月、中国政府が新型コロナウイルス感染症の封じ込めを目指す「ゼロコロナ政策」を緩和し国内で感染者が爆発的に増えた際、韓国政府が中国からの入国者に厳格な水際対策を取ったことで険悪化した。日本や米国も同様の措置を講じたが、韓国がとりわけ厳しいと受け止められた。

ハンギョレ新聞などによると、中国のネット上では類例のない反韓感情が噴出。特に20代と30代の若い世代が多く利用する「小紅書」などのようなインターネットコミュニティとプラットフォームで反韓世論があふれ出した。

一方、韓国でも事情は同じ。昨年12月に公表された中央ヨーロッパおよびアジア研究センター(CEIAS)などの世論調査で、韓国人の反中感情が世界56カ国の中で最も強いという結果が出た。韓国人回答者が中国を「否定的」、または「非常に否定的」と認識すると答えた割合は81%にも達した。

韓国人が中国から思い浮かぶ言葉は「COVID-19(新型コロナ)」が最多。ほかにも「歴史歪曲(わいきょく)」「汚さ」「偽物」「汚染」など否定的な言葉が主に言及されたことが分かった。

中韓の国民感情が高まる中で聯合ニュースが紹介した韓国大使館の美談使節団は、韓国または中国に在住するSNS発信力が高い韓国国民10人から成る。韓中の政府、企業、国民間の交流時にあった「いい話」を探し、自身のSNSと大使館のプラットフォームを活用して発信する。13日に発隊式が開かれる。

さらに韓国大使館は1万人以上のフォロワーを持つ中国人インフルエンサーの中から27人を「韓中友好守護天使団」に選抜した。メンバーは韓国大使館と韓国文化院が催すさまざまな活動に参加し、両国間の交流活動を広報する役割を担う。

聯合ニュースは「大使館のこうした取り組みは、韓中当局間のぎくしゃくした関係が民間にも広がり、感情悪化が深刻化していることへの危機感の表れといえる」と報道。大使館関係者は「オンライン上には韓中間で相手をけなしたり刺激したりするコンテンツが多く、相手国に対する国民感情をさらに悪化させる側面がある」と指摘し、企画の意図を「両国国民の交流の良い事例やコンテンツなどをネット上で拡散しようとした」と説明した。(編集/日向)

※記事中の中国をはじめとする海外メディアの報道部分、およびネットユーザーの投稿部分は、各現地メディアあるいは投稿者個人の見解であり、RecordChinaの立場を代表するものではありません。

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