2023年4月3日、韓国・ニューシスは「慶尚南（キョンサンナム）道・晋州（チンジュ）の空軍基本軍事訓練団内で訓練兵に無理な命令が下され、けが人が続出した」と伝えた。

空軍教育司令部によると、空軍第845期第3大隊の訓練兵1400人が先月1日、練兵場での訓練中、小隊長から「兵舎まで10秒以内に移動しろ」という命令を受けた。この小隊長は「遊撃訓練中の訓練兵らの態度が気に入らない」という理由から、中隊ごとに指示を出したという。しかし、兵舎までは約100メートルほどの距離があり、「全力疾走をしても1中隊の兵士数百人全員が10秒以内に建物内に入ることは困難」だと記事は指摘している。

まず大隊内の4中隊のうち第3中隊約380人に命令が下り、10秒で移動できなかった訓練兵には罰が与えられた。これを見ていた第1、2、4中隊の兵士らが罰を免れようとむちゃな全力疾走をしたため、建物内の狭い階段で数百人がもみあい転倒し踏みつけられるという状況になった。この事故で訓練生7人が打撲、脱臼、歯の破折などのけがを負い治療を受けたという。

この事故は先月、ネット上に情報が出たことで明らかになった。問題が広がったことを受け、空軍は小隊長を訓育業務から外したという。

この記事に、韓国のネットユーザーからは「非戦闘状況で自軍の損失を招く指揮官は最も無能な指揮官だ」「負傷兵の発生＝戦闘力の損失。懲罰ものだな。指揮官の資格を剥奪すべきだ」「愚かな信念を持った指揮官は百万の大軍の的より危険な存在だ」「いまだにこんな命令をしてるのか。可能なことなのか、まず自分がやってみなよ」「100メートルを10秒で走ったら韓国新記録だろ」「韓国の軍隊の問題点。自分が王にでもなったつもりか。部下は奴隷だと思っているのか」など、怒りの声が殺到している。

また、「息子を軍隊に送り出した親御さんは胸が痛むよね」「国を信じて大切な息子を軍隊に預けている親の気にもなってみろ」といった声も多数見られた。（翻訳・編集/麻江）