台湾、半導体の対中輸出が4カ月連続で減少―中国メディア

Record China    2023年3月23日(木) 5時0分

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21日、環球網や網易は、海外メディアの報道を引用し、台湾の半導体の対中輸出が大幅に減少していることなどを伝えた。

2023年3月21日、中国メディアの環球網やポータルサイトの網易は、米ブルームバーグや英ロイター通信などの海外メディアの報道を引用し、台湾の半導体の対中輸出が4カ月連続で減少したことなどを伝えた。

記事は初めに、台湾政府の財政部が7日に発表した2月の貿易統計について紹介した。同統計によると、輸出全体が前年同月比17.1%減の310億5000万ドル(約4兆1093億円)で、そのうち半導体は17.3%減の119億9300万ドル(約1兆5877億円)だった。対中国、香港向けの半導体輸出については、前年同月比31.3%減の30億3000万ドル(約4007億円)で、1月の減少幅27.1%を超え、09年以来の深刻な下落幅を記録し、4カ月連続で減少したほか、輸出金額でも19年2月以来の最低水準に落ち込んだという。

記事は「この現象の背後には複雑な要因がある」として、三つの理由を紹介した。一つ目は「半導体需要の低迷」で、特にスマートフォンや自動車などの需要が低迷したことで、ICチップの需要が減少し、世界の主要な半導体製造拠点の一つである台湾の輸出に影響が及んだと指摘した。二つ目は「米中の科学技術競争の激化」で、「中国はハイエンドチップの自主開発と生産を積極的に推進すると同時に、米国の影響を受けないチップメーカーを探しており、TSMCやメディアテックのような、台湾のメーカーへの依頼度を減らしている。このことで台湾メーカーは中国市場でより厳しい競争にさらされている」とした。

三つ目は「台湾の対米輸出の勢いの強さ」で、2月の貿易統計では半導体の対米輸出が前年同月比22.3%増を記録している事に着目し、「米国はチップ製造の部分で台湾や韓国より遅れている。さらに新型コロナや自動車産業の再興、5Gネットワークの建設などの要因に刺激されて、米国ではハイエンドチップの需要が高まっている。また米国政府も自国の科学技術領域での優勢かつ安全な地位を確保するため、自国の半導体産業をサポートする政策を取っている。つまり、台湾が世界的な半導体サプライチェーンの中心的存在であることと、米国のハイエンドチップへの需要の強さから出現した、台湾にとって拡大が見込める唯一の市場が米国だ」と指摘した。

記事は最後に「台湾の半導体輸出に見える現象は、両極化の動向を表しているかもしれない」と述べた上で、「この現象は現時点の世界の半導体サプライチェーンに深刻な変化が起きていることを反映しており、科学技術分野や地政学的な政治局面などの各方面に将来影響を及ぼすかもしれない」としている。(翻訳・編集/原邦之

※記事中の中国をはじめとする海外メディアの報道部分、およびネットユーザーの投稿部分は、各現地メディアあるいは投稿者個人の見解であり、RecordChinaの立場を代表するものではありません。

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