OpenAI社は14日、マルチモーダルの巨大言語モデル「GPT-4」を発表した。これまでに発表されたGPTシリーズのモデルと比較すると、GPT-4の最大のブレークスルーはテキストだけでなく画像コンテンツの処理もできるようになったことで、ユーザーがテキストと画像を同時に入力し、GPT-4が自然言語やコードなどのテキストを出力することが可能になった。

華鑫証券は研究報告の中で、「GPT-4とこれまでの製品との主な違いはモデルの規模と能力にある。そのマルチモーダルのモデルはテキストの範囲を超えて、画像さらには動画のAI生成を実現したと同時に、テキスト生成における言語の制約を取り払い、多言語データの入出力を実現した」と分析した。

セキュリティー大手360社の創業者の周鴻褘（ジョウ・ホンウェイ）氏は、「対話型AI『ChatGPT（チャットGPT）』は単なる穴埋めマシンではなく、完全な真の知能と理解水準を備えたもので、汎用人工知能（AGI）の転換点であり、強いAI（SAI）の到来のターニングポイント」とした。

テンセントクラウド（騰訊雲）の李学朝（リー・シュエチャオ）副総裁は、「新たに登場したGPT-4にしろ、ChatGPTにしろ、どちらも新たなAI時代の訪れを意味するものだ。GPT-4が代表するAIアルゴリズムとモデルの技術は、将来はより多くの業界と応用シーンに浸透していくはずだ。計算力の向上にともなって、将来はトレーニングコストも徐々に低下し、必ずや新たなテクノロジー革命が湧き起こるだろう」と述べた。

華泰証券の研究報告によると、GPT-4の注目すべき応用分野には次のようなものがある。▽対話ロボット：GPT-4を利用した双方向の会話能力の向上。SNSと教育での応用、ライブ配信、ゲームなどがある。▽検索：GPT-4の分析力を利用し、アドバイスを総括・生成。例えばショッピング案内プラットフォーム、検索エンジンなどだ。▽事務：企業サイドの生産力の変革。例えばマーケティング用テキストなどだ。▽オープンコンテンツの創作：例えば小説の創作などだ。（提供/人民網日本語版・編集/KS）