ホンジュラスが中国と国交樹立へ、台湾は数週間前に知っていたのに対策講じず?―独メディア

Record China    2023年3月16日(木) 14時0分

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15日、独国際放送局ドイチェ・ヴェレの中国語版サイトは、ホンジュラスが中国との国交樹立を進めようとしていることを早々に知りながら、台湾は防ぐ手立てを何ら講じなかったとの情報を伝えた。

2023年3月15日、独国際放送局ドイチェ・ヴェレの中国語版サイトは、ホンジュラスが中国との国交樹立を進めようとしていることを早々に知りながら、台湾は防ぐ手立てを何ら講じなかったとの情報を伝えた。

ホンジュラスのシオマラ・カストロ大統領は14日にツイッターで中国との国交樹立に向けた手続きを外相に指示したことを発表、これに台湾の外交部がすぐさま反応し「中国のわなにかからないように」とホンジュラスに呼びかけた。記事によると、ホンジュラスと台湾との交渉に詳しい消息筋から「台湾外交部は数週間前にこの件を知っていたが、何も策を講じてこなかった」との情報が出てきたという。

この消息筋は、ホンジュラス政府は台湾に対してエネルギー関連の複数のプロジェクトに資金援助するよう求めてきたものの台湾側がちゅうちょして回答しなかったとし、「承諾していればさらに12年は関係が続いたはずのチャンスをフイにした」と説明、「台湾政府は欧州やウクライナ戦争に気を取られ、ラテンアメリカ情勢を完全に見誤った」と指摘する一方で、「ツイッターでの発表という現段階であればまだ局面を挽回できる可能性もある」との認識を示したという。

記事は、カストロ大統領が台湾との断交の意思を示したのは今回が初めてではなく、21年末の大統領選期間中にも当選公約として中国との国交樹立を掲げていたと紹介。また、昨年の国連総会においてホンジュラスが台湾との友好国の中で唯一台湾について言及しなかったこと、台湾の蔡英文(ツァイ・インウエン)総統が今月予定している中米友好国歴訪のスケジュールにホンジュラスが入っていないことから、両者が微妙な関係にあるとの見方が広まったと伝えた。

記事によると、台湾の淡江大学国際問題・戦略研究所の李大中(リー・ダージョン)副教授は「カストロ大統領による発表が政治的シグナルなのか決定事項なのか判断するにはさらなる観察が必要だ。ただ、台湾外交部の反応を見ると挽回の余地がまだ残されているように思える」と語った。

李氏はホンジュラスと台湾との友好関係を占う大きな要素の一つが米国の存在であり、国際的な影響力や資金力に限りがある台湾にとっては米国によるバックアップが不可欠との見方を示しつつ、「米国が口先だけでなく実際にバックアップ、資金投入、影響力の発揮によって台湾を支援すれば、台湾の国交問題では、米国がより大きな力を発揮することになる。ただ、仮に米国がホンジュラスへの資金投入を強化してもなおホンジュラスが台湾との断交に踏み切るとなれば、米国にとっては中米における影響力低下の大きな警鐘になる」と述べたという。(翻訳・編集/川尻

※記事中の中国をはじめとする海外メディアの報道部分、およびネットユーザーの投稿部分は、各現地メディアあるいは投稿者個人の見解であり、RecordChinaの立場を代表するものではありません。

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