中国四川省の小型家電メーカー、倒産寸前から日本の技術導入で大きく成長―国営メディア

Record China    2023年3月3日(金) 11時0分

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1980年代初頭には倒産寸前の小さな工場だった中国四川省の小型家電メーカーが日本の技術を導入して「電気毛布の王様」と呼ばれるまでに成長。今や省内で誰もが知る有名企業だ。写真は成都彩虹電器(集団)。

1980年代初頭には倒産寸前の小さな工場にすぎなかった中国四川省の小型家電メーカーが日本の技術を導入して「電気毛布の王様」と呼ばれるまでに成長を遂げた、と国営メディアが報じた。今や省内で誰もが知る有名企業だという。

国営の新華社通信の記事によると、この小型家電メーカーは、成都彩虹電器(集団)。1956年設立の成都美光角梳生産合作社(協同組合)が前身で、当時はくしを生産する小さな町工場だった。

四川省経済・情報化庁によると、成都彩虹電器は中国の小型家電市場で長きにわたりトップの座を保っている。省内では20~30代の多くが小さい頃から冬は「彩虹」ブランドの電気毛布、夏は「彩虹」ブランドの電気蚊取り器を使いながら育ったと言える。83年の純資産は18万元(約360万円)に満たなかったが、電気毛布の生産を始めた84年には生産額が335万元、利益が25万4000元に上った。

86年に中国で初めて日本の化学大手、住友化学から技術と原薬を導入して「彩虹」ブランドの電気蚊取り器と蚊取りマットを生産。当時の中国ではほとんどの人が蚊取り線香を使っていたが、電気式で無煙の蚊取り器が市場に出回ると、瞬く間に人気を集めた。

彩虹の電気蚊取り器

95年には松下電器産業(現パナソニック)から設備と技術を導入し、2層の電熱線を採用した安全な電気毛布を中国で初めて発売。毛布の一部が熱くなりすぎるという従来の製品が抱えていた安全上の問題が解決した。

彩虹の電気毛布

成都彩虹電器の劉斌総経理は「当社は職人精神を提唱し、数十年にわたって本業を貫き、電気毛布と蚊取り器の生産に専念してきた」と説明。今後は海外市場の開拓に力を入れる方針で「一帯一路」(中国が主導する現代版シルクロード経済圏構想)建設や地域的な包括的経済連携(RCEP)協定のチャンスを逃さず、日本や韓国、欧州、オーストラリア市場の開拓に照準を合わせ、関連商品の認証取得に向けた取り組みを進めている」と語った。(編集/日向)

商品輸送の様子

※記事中の中国をはじめとする海外メディアの報道部分、およびネットユーザーの投稿部分は、各現地メディアあるいは投稿者個人の見解であり、RecordChinaの立場を代表するものではありません。

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