訪日韓国人が急増、「世代交代で過去の歴史と切り離して考えることが一般化」と専門家

Record Korea    2023年3月4日(土) 12時0分

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元徴用工問題など歴史をめぐる日韓の対立の火種がくすぶる中、訪日韓国人が急増。韓国メディアは「世代交代によって過去の歴史と文化の消費を切り離して考えることが一般化」と報じた。写真は京都。

徴用工問題など歴史をめぐって日本と韓国の間で対立の火種がくすぶる中、日本に旅行する韓国人の数が急増している。韓国メディアは「上の世代ほど敏感に受け止める傾向があるが、世代交代によって過去の歴史と文化の消費を切り離して考えることが一般化した」との専門家の見方を紹介した。

聯合ニュースによると、日本政府が新型コロナウイルスの感染拡大以降、約2年7カ月ぶりに水際対策を緩和した昨年10月には約12万3000人の韓国人が日本を訪れた。その後も11月に31万5000人、12月に45万6000人と着実に増加し、今年2月は56万5000人を上回って訪日外国人客の37.7%を占めた。

格安航空会社(LCC)のティーウェイ航空によると、2月最後の週末である25日から3月1日までの5日間は、日韓路線の航空券の平均予約率が93%を記録した。ジンエアーチェジュ航空も同期間の平均予約率は90%以上で、夏休みシーズンに迫る勢いだ。

ソウル郊外の京畿道・華城に住む20代の会社員は、3月5日まで4泊5日で東京を訪れる予定だが、航空券とホテルを予約してから出発日が「三・一節」(1919年に起きた日本からの独立運動記念日)だということに気付いたという。この会社員は「そのようなことのせいで日本に行かない人がいるだろうか。周りでも近ごろ海外旅行をした10人中7人は日本に行った」と話した。

福岡旅行に出掛けたという男性は「韓国から2時間もかからず、物価も済州島より安いので悩む必要がなかった」として、「日本の政治家が歴史に関する妄言を言えば腹が立つが、だからといって日本旅行や日本製品の購入を制限するようなムードをつくるのは行き過ぎだ」と指摘した。

聯合ニュースは「日本の一方的な対韓輸入規制により反日感情が高まり、日本製品の不買運動が起きた2019年とは対照的な雰囲気だ」と報道。「日本政府が北朝鮮の脅威を口実に反撃能力の保有を宣言し、『竹島の日』の記念式典を開催するなど、韓国国民の反日感情をあおるような行動を強行しているにもかかわらず日本に旅行する韓国人が増えているのは、過去とは異なる状況だ」とも伝えた。

こうした傾向について、大衆文化評論家のチョン・ドクヒョン氏は「上の世代になるほど歴史・政治問題をより敏感に受け止める傾向があるが、世代交代によってそのような面がかなり薄れた」と述べ、「過去の歴史と文化の消費を切り離して考えることが一般化した」と分析。仁川大のイ・ヨンエ教授(消費者学)は「同じ旅行費用で得られる効果は他の選択肢より日本の方が大きい」と言及し、日韓問題が気になったとしても日本旅行のメリットがそれより大きければ「この程度なら大丈夫ではないかと許容することになる」と説明した。(編集/日向)

※記事中の中国をはじめとする海外メディアの報道部分、およびネットユーザーの投稿部分は、各現地メディアあるいは投稿者個人の見解であり、RecordChinaの立場を代表するものではありません。

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