中国“連合艦隊”が迎撃態勢構築、外来水生生物の問題に対応

Record China    2023年2月26日(日) 22時0分

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中国では生態系における外来種の増加が問題になっている。そのため、多くの研究機関が“連合艦隊”方式で対策を進める体制が構築された。写真は大増殖が問題になっている外来種のプレコストムス。

中国では2022年、北米大陸原産の大型淡水魚類のアリゲーターガーの出現や、南米大陸原産の淡水貝であるスクミリンゴガイの「北進」などで、外来生物の問題に対する関心が高まった。24日に上海海洋大学で開催された会議では、外来の水生生物のリスク評価と予防・抑止を行うための方法が、国家プロジェクトとして取りまとめられた。多くの研究機関や関連企業が知恵と経験を持ちよる“連合艦隊方式による迎撃態勢”の構築という。

プロジェクトチームは南京卓睿科技有限公司と、「侵入水生生物対話型データバンク・リスク早期警戒プラットフォーム構築協定」を締結した。今後は、外来生物100種以上のゲノム配列解析を進めていく。

同会議では、外来侵入水生生物モニタリングステーションの設置状況も発表された。黄海、渤海、東シナ海、南シナ海、遼河、北京・天津・河北水系、黄河、長江、珠江、南流江水系などに33カ所のステーションを設置し、四半期ごとに水サンプルを採取し、外来水生生物の拡散状況と増殖傾向を監視する。

また、上海海洋大学や中国海洋大学や上海冠東国際コンテナ埠頭有限公司など10の研究機関と企業が5つのチームを組んで、対策に当たることも発表された。5チームはそれぞれ、外来水生生物の鑑定、環境への適応力、生態環境への影響、データベース構築、予防と抑制の研究を担当する。

プロジェクトチームとしては、中国の重要水域の水上輸送と生態安全保障に科学的根拠を提供し、水生生物の侵入事件に対応する国の政策・法規制定に権威ある諮問報告を提供することで、外来水生生物の爆発的増加による問題への国の対応能力を高め、潜在的リスクを早期警戒し、防御・制御技術を蓄積していく考えだ。(翻訳・編集/如月隼人

※記事中の中国をはじめとする海外メディアの報道部分、およびネットユーザーの投稿部分は、各現地メディアあるいは投稿者個人の見解であり、RecordChinaの立場を代表するものではありません。

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