米国側「大国のすることか?」、中国の非難連発に「対米戦狼外交を強化」の見方

Record China    2023年2月26日(日) 11時30分

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中国外交部はこのところ、公式サイトやSNSを通じて米国を厳しく非難し続けている。

中国外交部はこのところ、公式サイトやSNSを通じて米国を厳しく非難し続けている。そのため、対立国にことさら攻撃的な態度で臨む「戦狼外交」を強化するのではないかとの見方がある。バーンズ駐中国大使は中国側の米国非難について「大国としてあるまじき風格」と批判した。

中国外交部は20日付で、「米国の覇権、覇道、虐待とその危害」と題した文章を掲載した。文章では、「米国は過去200年余りの間に他国の政権の転覆や(影響力を)浸透させることを繰り返し、戦争を発動して国際社会に危害をもたらした」と、事例を交えて論じた。

文章はさらに、米国は映画などによって米国の価値感を他国に植え付け、世界の世論を操作していると非難した。また、米国はSNSメディアを厳しく管理することもしており、社会主義国家に「和平演変(戦争という手段を用いずに対立国の体制を転覆すること)」を行おうとしていると論じた。

文章は最後の部分で「これらの一国主義、唯我独尊、(時流の流れに)逆行する覇権的なやりかたに対して、国際社会は批判と反対をますます強めている」と主張した。中国はこの文章を英訳して西側メディアの記者にも配布したとされる。

バーンズ駐中国大使は同文章について、ツイッターを通じて「粗暴な政治宣伝であり大国としてあるまじき風格。米国には、有意義な協力を得て、共通する世界的な試練を解決する用意がある」表明した。

中国外交部の汪文斌報道官は24日の定例記者会見で、バーンズ大使のツイートについて「(中国側は)真実を語ったにすぎない。米国は真実を聞くことに慣れておらず、自国の問題を直視しようとしない」と論じた。

中国外交部の華春瑩報道官も21日、ツイッターを通じて、米国を非難した。華報道官は「中国の米国との違い」として、「中国は少数民族に対して一度も虐殺、略奪、ジェノサイドを行ったことがない」「中国は1%の人口だけが富を持つことを許さない」「中国はこれまで他国を侵略したり植民地拡大をしたりしたことがない」「中国はこれまで、他国の内政に干渉したことがない。国外で代理人を探し、育成したこともない」「中国はこれまで世界を制覇したことがなく、またいかなる者が発展する権利も奪うことはない」「中国は漂う気球にミサイルを発射するのではなく、国民が安全と健康を享受できるよう、(貨物列車事故のために有害物質が大量漏出するに至った米国とは異なり)よりよい鉄道の建設に投資している」などと連続してツイートした。

華報道官は、「中国はそもそも、米国を打ち負かすつもりがない。第二の米国になるつもりもない」とも論じた。

華報道官のツイートは英語によるものだった。また中国大陸部では基本的に、ツイッターを利用することができない。すると中国共産党による若年層向け組織である中国共産主義青年団が23日になり、中国版ツイッターとも言われる微博(ウェイボー)で、華報道官のツイート内容を紹介した。

多くの「いいね」が寄せられたが、一部ユーザーは「身内を洗脳している」などと批判する書き込みを寄せた。特に、米国では富が集中しているとの主張に対しては「中国の貧富の差は世界でもトップレベルだろ?」といった批判が多く寄せられた。

米中間はこのところ、「気球撃墜事件」やウクライナ戦争についての立場の違いで、対立の度合いを強めている。米紙ワシントン・ポストの外交・安全保障政策コラムニストのジョシュ・ロギン氏は、先日のミュンヘン安全保障会議でのブリンケン米国務長官と中国最高外交官の王毅氏との緊迫した雰囲気の会談は、中国政府に米国との関係を改善する意思がないことを示していると指摘した。(翻訳・編集/如月隼人

※記事中の中国をはじめとする海外メディアの報道部分、およびネットユーザーの投稿部分は、各現地メディアあるいは投稿者個人の見解であり、RecordChinaの立場を代表するものではありません。

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