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2009年9月に、仲間3人と共に湖北省恩施市内のガソリンスタンドに押し入って強盗をした男がこのほど、地元の警察に出頭して身柄を拘束された。男は捜査を逃れるために、14年間近くも山中の洞窟で暮らしていたという。
4人が襲撃したガソリンスタンドは、人通りの少ない場所にあった。現金収入が多く、通常は男性と女性の2人だけが勤務していることに目をつけたという。
一味は夜になり閉店してから犯行に及んだ。建物の外から給油を求め、女性店員がしぶしぶドアを開けた瞬間に室内に押し入って店員2人の自由を奪った。
店からは金庫1人と現金156元(約2200円)、携帯電話2台、鉱山用ランプ1個だった。持ち出した金庫は店員から渡された鍵を使っても扉を開けられず、ナイフなどでこじ開けようしてもできなかったので、すぐに捨てた。
逃走中に食品を買ったなどしたので、4人は残りの現金を分けて、それぞれ30元(約420円)を手に入れて分かれた。
警察にガソリンスタンドに強盗が入ったとの通報があったのは、夜が明けた後だった。警察はまず、容疑者1人を特定して身柄を拘束した。すると残りの容疑者のうち1人は自ら警察署に出頭し、残り2人は逃走した。
逃走した容疑者のうち1人は、福建省の靴工場で働いていて、情報を得た警察に身柄を拘束された。男は他人の身分証を使って仕事を得たという。
最後に残った男の自宅は山間部にあった。人はほとんど住んでいない地域で、男は家の近くの山に逃れて洞窟で暮らすようになった。暗くなると山から下りて、畑からトウモロコシやジャガイモ、その他の野菜を盗んだ。山の中で山菜を採ることもあった。男は野獣を恐れて、洞窟内で複数の犬を飼うこともした。
男は時おり、自分の家に戻っていた。家族は警察への出頭を勧めたが、男は聞かなかった。また、家族にも自分が住んでいる洞窟の場所などは教えなかった。ただし、男が自宅に戻った際に近隣住人に出くわしたことがあった。警察は男が自宅近くの山中に潜伏していると確信した。
男は潜伏していたために、自分の父親の死に目にも会えず、息子に婚礼にも出席できなかった。警察側は、男が時おり自宅に戻るのは、家族愛が強いためと判断して、家族を通じて改めて出頭を勧めることにした。23年の春節(旧正月、同年は1月22日)の前後には事件を担当する警察官が男の自宅を訪れ、男の家族に対して潜伏が男に危害をもたらすことや、警察側の方針を繰り返し説いた。
警察側の方針を知った男は2月12日午前になり、自ら警察署に出頭した。心境については「50歳を超えて妻の体調も悪い。可愛い孫もいる。人間らしい生活をしたい」と述べたという。また、毎日びくびくして暮らすことにも耐えられなくなったとも説明した。
警察は現在、出頭した男の取り調べを行っている。その後は検察機関に身柄が移されて、起訴される。男と共にガソリンスタンドに押し入った3人にはすでに、裁判でそれぞれ懲役11年、10年、4年の刑が言い渡されている。(翻訳・編集/如月隼人)
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