北朝鮮・金正恩氏の後継者?度重なる登場、存在感増す少女に英メディアも注目

Record Korea    2023年2月17日(金) 19時0分

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北朝鮮の軍事パレードで、朝鮮労働党の金正恩総書記と共に出席した少女に英メディアが注目。存在感を増す少女について「後継者の可能性が高まるように見えるのは確か」と報じた。

北朝鮮の首都・平壌で8日夜に実施された軍事パレードで、朝鮮労働党の金正恩(キム・ジョンウン)総書記と共に出席した少女に英BBCが注目している。公の場に姿を現したのは、この3カ月足らずで5回目。BBCは「金氏の後継者かは不明だが、その可能性が高まるように見えるのは確か」と報じた。

少女は10歳前後の次女金ジュエ氏とみられ、初めて北朝鮮メディアに登場したのは昨年11月。金総書記が新型の大陸間弾道ミサイル(ICBM)「火星17」の発射実験を現地指導した時だった。その後、金正恩氏に同行する姿が北朝鮮メディアに複数回にわたって報じられるようになった。

BBCによると、軍事パレード前日の7日夜、ジュエ氏は軍の最高幹部が集まる宴席に出席した。この時は白いシャツに、黒いボタン付きのスカートスーツという控えめな服装で、髪を後ろで留めていた。その時の写真に多くの北朝鮮ウォッチャーが目を見張った。どの写真にも、軍関係者に囲まれ、父親と母親の間で中央に座るジュエ氏が写っていたからだ。通常なら金正恩氏が座る場所だ。

もう一つ、興味い変化が見られた。国営メディアがジュエ氏を表現するのに使った言葉だ。公の場に初登場した際には、国営メディアは金正恩氏の「最愛の」娘と紹介した。しかし、7日の宴席に関する報道では「尊敬する」娘に格上げされた。「尊敬する」という形容詞は、最も尊敬を集める者だけに許される。金正恩氏も将来の指導者としての地位を固めて初めて「尊敬する同志」と呼ばれるようになった。

北朝鮮は建国以来、金一族が3代にわたり統治してきた。国民は金一族が神聖な血統の出身で、金一族だけが国を導くことができると教えられている。

記事は「金正恩氏は確実に4代目にその座を譲りたいのだろう」と指摘。「自分が最高指導者として不安定なスタート切っただけに娘が引き継ぐまでに地位固めをして、自分の時よりも娘が楽に権力を継承できるようにしているのかもしれない」と続けた。

金正恩氏が娘への継承にこれほど時間をかける別の理由としては、根深い家父長制社会の偏見の克服が挙げられるかもしれない。北朝鮮では金正恩氏の妹の金与正(キム・ヨジョン)氏のように女性が高位の職に就くことはあっても、女性が国を率いたことはない。

この点について、北朝鮮を注視しているウェブサイト「NKニュース」のアナリスト、ジェイムズ・フレットウェル氏は「問題は乗り越えられる」とみている。同氏は「北朝鮮は男性優位の社会だが、金一族優位の社会でもある。彼女は何よりその血統を理由に指導者の候補となり得る。 男性であれ女性であれ、金一族以外の人物がトップの座に就く方が驚きだ」 と語った。(編集/日向)

※記事中の中国をはじめとする海外メディアの報道部分、およびネットユーザーの投稿部分は、各現地メディアあるいは投稿者個人の見解であり、RecordChinaの立場を代表するものではありません。

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