中国・王毅氏の欧州歴訪、「気球」めぐり緊張高まる中、米国務長官との会談実現するかに注目

Record China    2023年2月17日(金) 14時0分

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中国の王毅共産党政治局員がミュンヘン安全保障会議への出席に合わせて欧州各国を歴訪。注目は「偵察気球」をめぐり米中間の緊張が高まる中、ブリンケン米国務長官との会談が実現するかだ。

中国外交部門トップの王毅共産党政治局員(前外相)がドイツで開かれるミュンヘン安全保障会議への出席に合わせてロシアなど欧州4カ国を訪問している。米CNNは中国の「偵察気球」をめぐって米中間の緊張が高まる中、ブリンケン米国務長官との両国の外交トップによる会談が実現するかに注目している。

ブリンケン長官は2月初めに北京を訪れ、新たに就任した秦剛外相と初めて会い、昨年11月の米中首脳会談の後続協議を進める予定だった。しかし、1日に米国上空に中国の偵察気球が現れ、ブリンケン長官の訪中日程も中止された。その後、中国は「気象観測用」と主張したが、米国は発見3日後に米東部沿岸で偵察気球を撃墜するなど今回の問題をめぐり両国間の反目が本格化した。

中国の反撃も始まった。中国外交部の汪文斌報道官は13日の定例会見で、「米国の高高度熱気球が昨年以降だけで10回以上中国当局の承認なく無断で中国領空を侵犯した」と主張した。

これに対し、米国はすぐに「事実無根」という立場を明らかにした。ホワイトハウス国家安全保障会議(NSC)のワトソン報道官は13日にツイッターを通じ、「米国が中国領空に偵察気球を送り込んだという中国の主張は偽り。中国がダメージを減らすために全力を挙げている証拠」と反論した。

ミュンヘン安全保障会議は17~19日に開かれる。CNNによると、米国務省の報道官はブリンケン氏の会議出席には明言を避けた。中国当局者と会談する予定はないと述べたが、会談の可能性は否定していない。中国外交部の報道官も王氏の旅程を発表した記者会見で、ブリンケン氏と会談する可能性には言及しなかった。

一方、20日からの王毅氏のロシア訪問は中国の習近平国家主席が今春に訪露する可能性があり、その調整が主な目的とみられる。中国外交部の報道官は「戦略的パートナーシップをさらに強化し、共通の関心事である世界と地域の紛争問題に関して意見を交換する機会になる」と説明。ロシアのプーチン大統領と会談するかどうかには触れなかった。

中露の協力関係について、シャーマン国務副長官は15日、ロシアのウクライナ侵攻に対して中国が暗黙の支持をしていることに米国は「懸念を強めている」と指摘。「仲介役となり、この恐ろしい侵略を終わらせる手伝いをする用意があると発言することで、中国は国際社会における自国の地位を高めようとしているというのが私の評価だ。同時に中国はロシアとの制限のない協力関係を約束している」と付け加えた。(編集/日向)

※記事中の中国をはじめとする海外メディアの報道部分、およびネットユーザーの投稿部分は、各現地メディアあるいは投稿者個人の見解であり、RecordChinaの立場を代表するものではありません。

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