武漢と大連で「白髪運動」、中国2つの大都市でのデモは異例―仏メディア

Record China    2023年2月16日(木) 11時0分

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15日、仏RFIの中国語版サイトは、昨年11月にゼロコロナ政策への反発から生じた「白紙運動」に続き、近ごろ中国国内では医療保険改革への不満による「白髪運動」が起きていることを報じた。写真は大連。

2023年2月15日、仏国際放送局RFIの中国語版サイトは、昨年11月にゼロコロナ政策への反発から生じた「白紙運動」に続き、近ごろ中国国内では医療保険改革へ不満を持つ高齢者による「白髪運動」が起きていると報じた。

記事は、湖北省武漢市では今月8日に医療保険の福利が削減されることに反発した定年退職者による大規模な街頭デモが発生したのに続き、15日にも同様のデモが起きたと紹介。ツイッター上で拡散している動画には、同市内の中山公園で定年退職者を主とする多くの抗議者が集まって大規模な警戒態勢を取る警察官とにらみ合う形となり、もみ合いにより高齢者数人が地面に倒される様子や、「打倒反動政府!」と叫ぶ人の姿が映っていたと伝えた。

また、同じ日には遼寧省大連市でも中心部にある人民広場で1000人ほどの定年退職者が集まって医療保険改革に抗議する活動を起こし、一部参加者が警察車両に押し込まれる様子などを撮影した動画が拡散していると紹介、「安定最優先の中国で街頭デモが発生するのは非常にまれであり、ましてや1000万人規模の人口を抱える2つの大都市で同時にデモが起こるというのはさらに珍しい」と評した。

その上で、デモが起こった背景として武漢市が今月1日発表した「労働者基本医療保険外来診療共済保障実施細則」を挙げ、当局側が「医療保険適用範囲を拡大し、保険加入者の権利、利益をさらに保障するため」と改革の理由を説明している一方で、市民からはこれまで支給されていた医薬品購入用の補助金が大きく削減されるなどといった不満、反対の声が出ていたと伝えた。

記事は、3年間の厳しいゼロコロナ政策によって地方財政が苦しくなったことが医療保険改革の背景にあるとの研究報告や、「中国政府が医療保険改革を正しく実行できなければ、社会の緊張や政府に対する市民の怒りを激化させる恐れがある」「医療保険による福利が不十分な現状に広く不満を抱く中国各地の市民が行動に出始めた。これを鎮めるのは難しいだろう」という専門家の指摘を紹介した。(翻訳・編集/川尻

※記事中の中国をはじめとする海外メディアの報道部分、およびネットユーザーの投稿部分は、各現地メディアあるいは投稿者個人の見解であり、RecordChinaの立場を代表するものではありません。

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