中国の偵察気球?台湾にも複数回飛来、宮城県で目撃の物体と完全に同じ―地元メディア

Record China    2023年2月10日(金) 10時0分

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米上空を飛行し撃墜された中国のものとみられる偵察気球と同じような気球が複数回、台湾にも飛来。専門家は宮城県で目撃された物体と完全に同じとの見方を示した。写真は台湾国防部ツイッターより。

米国本土上空を飛行し撃墜された中国のものとみられる偵察気球と同じような気球が複数回、台湾にも飛来していた、と地元メディアが報じた。専門家は台北上空で見つかった気球は2020年6月に宮城県で目撃された物体と完全に同じとの見方を示した。

台湾・中央通信社によると、気球が確認されたのは21年9月と22年3月。いずれも北部の台北上空に出現し、軍用空港でもある松山空港の上空付近などに約3時間とどまった。

中央気象局の鄭明典局長は4日、フェイスブックに気球の写真を掲載して「ニュースで言われている偵察用気球は気象局の同僚が2年前に撮影している」とコメント。「宮城県で見つかったものと完全に同じだ」と強調し、米国上空のものも含めて「気象観測用気球ではない」と断じた。

同氏は「気象観測用気球は通常ゴム製で直径は約2メートルで遠くまでは飛ばない」とし、「台湾や米国などで見られた気球は少なくとも20メートルの大きさだ」と推測。「高高度を遠くまで飛行できるのは特殊な素材を使っているからだろう」と語った。

台湾の国防部(国防省)は「台湾海峡付近上空の飛行物は監視し、詳しい状況を把握している。脅威の程度に応じて対抗措置を取ることもある」と説明したが、これまで気球を含め撃墜したことはない。

台湾の軍事専門家、陳国銘氏は地元メディアに「気球の場合は人工衛星よりも1カ所を長時間偵察できるし、風速や風向きの変化などのデータも集めることができる。これらのデータは長距離砲などを使った攻撃に役に立つ」と話した。

国防部系シンクタンク・国防安全研究院の研究員、蘇紫雲氏は「米国が海の上空で気球を撃墜したことは地上の人員や建物の安全への配慮をした上で、『国際法』の関連規定にも基づいている。台湾にとって参考になる」と言及した。

米本土にまで達した気球について、台湾の外交部(外務省)は4日、「他国の領空や主権を侵犯する中国の国際法違反行為を注視している。地域不安を引き起こす行為を直ちにやめるべきだ」と非難する談話を発表した。(編集/日向)

※記事中の中国をはじめとする海外メディアの報道部分、およびネットユーザーの投稿部分は、各現地メディアあるいは投稿者個人の見解であり、RecordChinaの立場を代表するものではありません。

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