和服姿の日本人と漢服姿の中国人が「それが大事」を熱唱!=池袋でのイベントを企画した中国人留学生に聞いた

Record China    2023年2月6日(月) 15時0分

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1月28日、東京・池袋の西口公園劇場前で開催された「日中文化展イベント」を開催した中国人留学生に話を聞いた。

「こういうイベントってすごくいいなあ」

「すごく美しい光景。両国の言葉の文化交流だ」

「とても友好的な雰囲気だね。世界のあらゆる場所でこういう光景が見られるようになってほしい」

「友好的な交流。世界が平和でありますように」

これは1月28日、東京・池袋の西口公園劇場前で開催された「日中文化展イベント」で撮影された動画を見た中国のネットユーザーたちのコメントだ。動画には大事MANブラザーズバンドの「それが大事」を日本人は日本語で、中国人は中国語で順番に歌い合う様子が映っており、大きな反響を呼んだ。

今回のイベントを主催したのは中国人留学生らが立ち上げた「日中文化展イベント実行委員会」だ。日中関係が厳しい時期を迎えているとも言われる中、彼らはどのような想いでイベントを開催したのか。委員会の代表を務める張可強さんに話を聞いた。


――今回のイベントを企画された経緯を教えてください。

張さん:日中国交正常化50周年に当たるということで、どうにかして自分の力で中日友好を促進したいと考えました。中国人がよく集まる池袋の広場で今までにないイベントをやりたいと思い、考え付いたのが中日の民族衣装や楽器などを取り入れた「歌合戦」だったんです。和気あいあいとして、なおかつ面白い方法を通じて、多くの人に中日両国の友好と安定に目を向けてもらいたいと思ったのです。


――日中の若者の歌合戦では、和服漢服を着ている若者が大勢います。参加したのはどのような方たちですか?

張さん:イベントの出席者とスタッフはほとんどが大学生です。日本で留学中の中国人や日本人の学生たちですね。主に、専修大学、立教大学、昭和音楽大学、東京音楽大学などから集まりました。在日中国人の漢服愛好者グループである「日本漢服社」のメンバーも参加しました。彼らの中には学生だけでなく社会人もいます。


――「歌合戦」では大事MANブラザーズバンドの「それが大事」を歌う様子が注目されました。他にどのような曲が歌われたのでしょうか?また、曲を選んだ際の基準はありますか?

張さん:日本人と中国人が一緒に歌ったのは「それが大事(中国の曲名:紅日)」です。このほか、日本側は「負けないで」「群青」「銀の龍の背に乗って」「世界が終わるまでは」「世界に一つだけの花」を、中国側は「我的未来不是夢」「一路生花」「水調歌頭」「晴天」「童年」をそれぞれ歌いました。1970年代から10年ごとに、その10年を代表する有名な曲を1曲選びました。また、ポジティブな曲、愛情や青春にちなんだもの、聞く人に力を与えてくれるという点もポイントでした。


――歌のほかにもプログラムがあったようですが、簡単に紹介していただけますか?

張さん:まず日本は三味線や尺八、箏(こと)、中国は二胡や琵琶、箏(中国の)といった両国の民族楽器の展示や演奏です。また、中日の獅子舞のパフォーマンス・共演もありました。日本と中国の獅子が地域の枠を越えて同じ広場に現れるのは不思議な感じがしましたね。漢服ショーでは20分かけ、中国5000年の歴史の中で王朝ごとに異なる特徴を持つ服装の変遷を紹介しました。




――イベントにはどのような反響がありましたか?

張さん:現場の写真を見ていただければお分かりになる通り大盛況で、イベント当日は1000~2000人を超える人たちが集まりました。また、SNSでの動画の再生回数は400万回を超えており、非常に好評をいただいています。


お手伝いいただいた豊島区議会の永野裕子議員からは「日本のアニメソングを留学生が熱唱し、日中皆で合唱する光景は、若者ならではの素晴らしい交流でした。彼らが日中友好の懸け橋になってくれることを期待します」との言葉をいただきました。

また、anydeli(エニデリ)株式会社代表取締役(CEO)の呉美麗氏からは「次世代の若者の交流の場を作るというお話に共感してお手伝いさせていただきました。漢服と和服など、美しい中国と日本の伝統を通しての若者の交流は素晴らしいものでした。日中の若者が自然になじんでいる友好的な様子はとても素敵でした」との声をいただいています。

――日本と中国との交流についての想いや、今後どのような活動を行いたいとお考えか教えてください。

張さん:中日関係は長期的に見れば相互に発展し、成長しています。お互いが良好な調和関係を維持することは、両国の発展に役立つと考えています。一留学生として、中日両国が長期にわたって健全な関係を維持していくことを願っています。

今回のイベントでも、それぞれが違う服を着て、違う言語で歌っていましたが、それでもお互いに交流ができることを実感したと思います。これも私がイベントを開催する目的の一つです。理想の文化交流とは、相手が自分とは違うということをはっきりと知った上で、自信を持って相手に自分を紹介することだと考えています。

私たちのコミュニケーションは単純な「会話」ではなく、若者たちが興味を持つ方法で、大胆かつ面白い形で表現することです。今後もそのようなイベントがあれば、いち早く皆さんにお知らせしたいと思います。(取材・編集/北田

※記事中の中国をはじめとする海外メディアの報道部分、およびネットユーザーの投稿部分は、各現地メディアあるいは投稿者個人の見解であり、RecordChinaの立場を代表するものではありません。

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