中国飲料業界でも値上げの波、原油価格下落予測は朗報になるか?―中国メディア

Record China    2023年2月6日(月) 9時0分

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4日、中国新聞網は、大手メーカーの農夫山泉がボトルウォーターの価格を引き上げるなど中国の飲料業界でも値上げの波が起きていることを報じた。写真は農夫山泉の19リットルボトルウォーター。

2023年2月4日、中国新聞網は、大手メーカーの農夫山泉がボトルウォーターの価格を引き上げるなど中国の飲料業界でも値上げの波が起きていることを報じた。

記事は、今月1日より浙江省杭州市において農夫山泉の19リットルボトルウォーターの価格が20元(約390円)から22元(約430円)と10%値上げされるとの通知が先日業界内で拡散し、同社もこの通知が事実であることを認めたと紹介。上海市など他地域でもすでに昨年中に値上げを実施しており、値上げの背景について同社が「物価、原材料、人件費、運営費などのコストが絶えず上昇しているため」と説明したことを伝えるとともに、同社の22年12月期の中間報告でも「当社製品の包装に用いられるPETの原料である原油価格の上昇および不安定さが、当社の生産コストコントロールの足かせとなっている」と記述されていたことを紹介した。

さらに、昨年3月の業績説明会でも同社の執行理事が「コストの圧力が企業の一方的な努力で耐えられるレベルを超えた」と語り、22年のPET調達コストが前年より30〜40%高くなるとの見通しを示していたこと、22年12月期の中間決算では売上総利益率が前年同時期の60.9%から59.3%と1.6ポイント低下したことなどを伝えている。

その上で、隣国の日本では2月より5000品目あまりの食品、飲料の値上げが実施され、昨年10月に過去30年で最大規模の値上げが行われたのに続く大きな値上げの波が再来したと伝え、日本の乳酸菌飲料大手のヤクルト本社も1月に中国で販売する「ヤクルト」「ヤクルトライト」2品種の価格を引き上げ、原材料価格の高騰を売価に転嫁する措置を取ったと紹介。ペプシ、元気森林、李子園、サントリーなどのブランドも昨年、コスト上昇の影響により続々と一部製品の値上げを行う動きを見せたとした。

記事は一方で、中国のビジネスコンサル企業・卓創資訊のアナリストが「23〜24年の原油価格は、22年の平均1バレル=95米ドルから65〜80ドルの間で下落していく」との予測を示したことを紹介。「包装コストの上昇で苦しむ飲料メーカーにとっては、グッドニュースかもしれない」と伝えた。(翻訳・編集/川尻

農夫山泉の19リットルボトルウォーター

※記事中の中国をはじめとする海外メディアの報道部分、およびネットユーザーの投稿部分は、各現地メディアあるいは投稿者個人の見解であり、RecordChinaの立場を代表するものではありません。

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