天空に掛け渡された宇宙エレベーター、威容を誇る壮大な地球エンジン、高効率で信頼性の高い外骨格ロボット。SF映画「流浪地球（流転の地球）2」に見られる重工業の美学の数々は、私たちの想像力を無限にかき立て、ネットユーザーたちは映画に登場する場面が実現可能かどうかをめぐって熱い議論を繰り広げている。実は映画の中の各種画期的な技術の裏にはメード・イン・チャイナの支えがある。中国新聞網が伝えた。

「流浪地球2」に登場する走行・作業・トランスフォームが可能な地球連合政府（UEG）のさまざまな機械設備は、どれも中国の工作機械トップメーカーの徐工集団工程機械が製造したものだ。

徐工集団によると、「流浪地球2」のために42種類・61台のメインの機械設備、400セットを超える部品および現場で使用するツール、61セットの3D模型、319人の作業スタッフを相次いで投入し、半年近い時間をかけて、時間、塗装、設備、人、物流、現場での執行など各面でリソースの配置と保障を担当し、すべてを無料で提供したという。

「実車による実演」はどれほどすごいのか。宇宙エレベーター基地の建設に使用された歩行型油圧ショベル「鋼鉄のカマキリ」は、高標高の場所、山間部、林地、谷間、沼沢、トンネルなどの地帯で、まるで平地を移動するように作業をすることができる。世界でこの設備の建造が可能な国は5つしかないという。

「流浪地球2」のプロデューサーの龔格爾（ゴン・ガーアル）さんは、「徐工の車両のガラスはすごくしっかりしていて、最終的にフォークリフトで何度も衝撃を与えてやっと裂け目が入るほどだった」と話した。

「流浪地球」シリーズにたびたび登場する外骨格ロボットも、観客の目を引きつけ、ネットユーザーの中には映画に出てくるのと同じような関連グッズが欲しいという人もいる。しかし実は、関連グッズといっても、それこそが確かな本物だ。映画の中の複数のロボットは上海傲鯊智能科技が提供したものだ。

傲鯊智能の公式サイトによると、同社は外骨格ロボット技術プラットフォームの構築に力を入れる、中国国内で少数の独自開発能力を備えコア技術を確立した外骨格ロボット科学技術メーカーだ。

特筆されるのは、「流浪地球2」の封切り1カ月前、中国工業・情報化部など17当局が「『ロボット＋』応用行動実施プラン」を通達した。その中で、外骨格ロボットや介護ロボットなどの介護サービスシーンでの応用・検証を積極的に推進する方針を打ち出したことだ。メディアの報道によれば、情報技術企業の科大訊飛は関連機関の調査を行った際に、「2023年にソフトウェアとハードウェアが一体化したロボット製品を正式に発表し、その後も外骨格ロボット、家庭用サービスロボットなどの製品も順次発表していく」ことを明らかにしたという。（提供/人民網日本語版・編集/KS）