日本の半導体「ドリームチーム」は成功するか―中国メディア

Record China    2023年2月2日(木) 8時0分

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31日、中国のポータルサイト・百度に、「日本の半導体ドリームチームは、TSMCに挑戦できるのか」と題した文章が掲載された。

2023年1月31日、中国のポータルサイト・百度(バイドゥ)に、「日本の半導体ドリームチームは、TSMCに挑戦できるのか」と題した文章が掲載された。

文章は、日本で昨年8月にソニー、トヨタ、NTT、NEC、デンソー、ソフトバンク、キオクシア、三菱UFJ銀行の8社が出資して半導体の新会社ラピダスを設立、2025〜30年の間に最先端の2ナノプロセスもしくはさらに先進的な半導体の量産を目指す目標を示したと紹介。日本政府も700億円の補助を出すことから、日本の半導体産業における「ドリームチーム」だと称した。

また、「ドリームチーム」を結成した日本の半導体産業が1970年代〜80年代に持っていた高い競争力、世界シェアを取り戻すという「夢」を持っているとし、高度成長の波に乗って大きく発展するも、80年代後半より米国による圧力を受けて競争力を奪われて衰退していき、米国、韓国、そして台湾といった勢力が世界の先進半導体分野をリードするようになっていった経緯を伝えた。

その上で、大きな「夢」を持っている日本の半導体産業が、現在世界の頂点に立つ台湾のTSMCに挑戦することができるのかについて考察。「挑戦というよりも、追いかけると言うべき」とした上で、「総じて見れば、ラピダスに全く優位な部分がないというわけではない」と指摘。生産の面では世界をリードする日本の半導体設備、材料会社や欧米企業のサポートを受けることでき、ラピダスがサポートを受けながら2ナノプロセス半導体生産の実現に邁進できる可能性があるとの見方を示した。

また、日本が科学技術発展史において「挙国体制」で臨むのは今回では初めてではなく、これまでにも新技術開発に当たりリソースを集中させ、長期的かつ野心的で明確な目標を実現するためのプロジェクトで日本政府と技術界が強力なタッグを組んできたと紹介。2001年度から10年度にわたって行われた65ナノプロセス半導体設計開発の「ASUKAプロジェクト」、45ナノプロセス技術開発の「MIRAIプロジェクト」を例に挙げた。

その一方で「欠点も明らかだ」とし、ラピダスにとって最大の問題は深刻な資金不足であり、2ナノプロセス技術の確立には2兆円、量産体制確立にはさらに3兆円が必要だと指摘。また、製造技術のブラッシュアップは決して一朝一夕で成し遂げられるものではなく、相応の時間がかかるとした。

文章はラピダスの社名について、「速い」という意味があり、そこには日本が半導体業界のトップグループにいち早く返り咲きたいという願望が含まれているとした上で、「ラピダスはTSMCに大きな脅威をもたらすとは言い難い。しかし、短期的に見れば必然的に追撃者のポジションに入るだろう」と評した。(翻訳・編集/川尻

※記事中の中国をはじめとする海外メディアの報道部分、およびネットユーザーの投稿部分は、各現地メディアあるいは投稿者個人の見解であり、RecordChinaの立場を代表するものではありません。

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