アクションスターのドニー・イェン（甄子丹）が監督・プロデュース・主演を務める映画「天龍八部之喬峰傳」では、厳しい条件をクリアした中国の女優チェン・ユーチー（陳鈺琪）、リウ・ヤーソー（劉雅瑟）がヒロインの姉妹を演じている。

金庸（きん・よう）の武侠小説「天龍八部」に登場する侠客・喬峰（蕭峰）を主人公に描く「天龍八部之喬峰傳」は、今月19日から香港とマカオ、20日から台湾で劇場公開され、中国では21日から騰訊視頻（テンセント）など3つの動画配信サービスで公開を控えている。

主人公の喬峰をめぐる恋人・阿朱と、その妹で同じく喬峰を愛する阿紫のキャスティングについては、ドニー・イェンが今年5月に香港メディアのインタビューに対し、演技力が高く、美容整形の「人工美女」ではないナチュラルな女優を望むと語ったことが話題になった。その後、現在配信中の時代劇ドラマ「浮図緣」でも人気を集めるチェン・ユーチーが阿朱役、映画「智齒」（リンボ）で第40回香港電影金像奨の最優秀主演女優賞を獲得したリウ・ヤーソーが阿紫役に抜てきされている。

リウ・ヤーソーについて、ドニー・イェンは金像奨での受賞前から注目していたといい、出演作品を見て、雰囲気や眼差しが阿紫役にマッチすると感じたと語っている。多くの人から別の女優たちを推薦する声が寄せられたが、ドニー・イェンによるとリウ・ヤーソー一択で考慮の余地はなかったという。

阿朱役のチェン・ユーチーは、昨年のヒット作「蒼蘭訣」でブレークしたワン・ホーディー（王鶴棣）と共演の「浮図緣」はじめ、数々のドラマ作品で知られる人気女優。特徴的な大きな瞳や清楚（せいそ）な雰囲気が、原作の阿朱のイメージにも合い、原作ファンからも納得の声が寄せられている。(Mathilda)